「繋ぎの作品としては可もなく不可もなく…」スター・ウォーズ 最後のジェダイ ゴン太さんの映画レビュー(感想・評価)
繋ぎの作品としては可もなく不可もなく…
公開時に劇場観賞し、EP9公開の復習として地上波放映で再観賞。
まず、スターウォーズのオールド&コアファンなので、一連のSWシリーズとしての本作(およびEP7以降)に対する不満・恨み辛みは既出のレビューとほぼ同感。
なので、地上波はあくまでEP7~9の三部作の一作として見て、そのレビュー・評価としました。
率直にメインキャラのレイ&レンのキャラクターの肉付けと、(主人公側が追い詰められていく)EP9での逆転劇を盛り上げるという点で、中間のエピソードとしては十分な内容だと。
終盤のレイ&レンの共闘も、戦闘シーンも従来にない緩急をつけた演出や、多種の武具を持った親衛隊が新鮮で良かった。
…でも、残念や勿体無い点も多い。
反乱軍が冒頭に一矢報いる後は、ひたすら…しかも徹底的に追い詰められ、やることが味方がことごとく失敗。
首の皮一枚で辛うじて逃げ切るという、大筋が終始暗い展開なので、(フィン&ローズの)アドベンチャーロマンスとコメディー要素を入れて和らげようとしたのだろうけど、序盤はまだしも終盤まで入れられるとさすがに場違い感が…。
そして女性キャラの活躍を目立たせたかったようだが、あまりに露骨すぎる。
とにかく男性キャラがもれなく冴えなさすぎ…。EP7で“伝説の英雄”と持ち上げたルークすらも…(終盤で挽回するが)
上記の男性キャラはもちろんだが、前作で印象的だったキャラの冷遇。
マズ・カナタ…お取り込み中の電話出演。
キャプテン・ファズマ…終盤に登場し、見せ場無く死亡。
スノークに至っては…。
で、代わって魅力的な新キャラが登場してくれなかった。
色んな意味でインパクトを残したローズに関しては後述するが、印象に残るのはデトロワが演じたDJとラスト伏線的に登場した箒少年。せっかくの女性提督(ホルド)も退場と寂しい陣容。
勿体無いないのは、通しのシリーズ云々ではなく、スターウォーズというフィールドをもて余してしまった印象。
それは通して出番が“人間”しかなかった点。
キャラが立ったエイリアンやドロイドは登場せずモブキャラ。クリーチャーはユーモア&和み担当。
出番があったのはチューバッカとBB8くらいと目新しさがないし…
舞台も宇宙空間以外は無人島かカジノと、せっかくの宇宙劇らしさがなかった。
(レビューして思ったのは…宇宙戦艦ヤマトっぽいぞと)
さてローズについてですが。
某女性演歌歌手とか、姉さん役と入れ替えた方が…とかディスられてるが、ローズというキャラ自体はどうだったのかと。
スターウォーズという舞台で整備士という地味な立ち位置。
幼少期は貧しく、姉を亡くしたというありきたりで弱いバックボーン。
劇中も整備士の技能を活かした場面もなく、ラストはフィンを庇って重症を負いながら、味方の基地が砲撃される横で告白してキス…。
次作で登場したとしても、フィンに「待ってるから生きて帰ってきてね。」位しか想像できない…キャラ設定自体に相当難ありかと。
【以下、EP9見た後の絡み】
結局、EP7~9においても、本作は黒歴史状態にされちゃったなぁ…。
レイの出自が180°転換。
ローズの出番激減。
箒少年は?
本当にこの三部作は、何もかもブレまくりだったなぁ…