「斬新だった」スター・ウォーズ 最後のジェダイ お酒さんの映画レビュー(感想・評価)
斬新だった
前作最後ルークとレイが対面し、ライトセーバーを返すところ、という最高に高まる展開で幕を下ろし、今作への期待も一気に高めてくれました。
そしていつもの宇宙を背景にあらすじが流れていき、始まりの場面は前作の続きから。また一気に感情が高まりますが、受け取るやいなやなんとルークはライトセーバーを投げ捨てます。
ここで察しました。懐古的な考えを捨てろ、と。今作視聴後にスターウォーズが腐った、と評価した人は、今後も受け付けられないんじゃないかと思います。
とにかく今作は挑戦に満ちてました。
宇宙に投げ出されたレイアがフォースの力でふわっと生還したり、可愛い動物がたくさん出てきて大活躍したり、敵の指導者が手下にあっさり二等分されたり、対して味方の指導者はひたすら逃げの作戦をとったり、ジェダイの聖典が懐かしきヨーダ人形に燃やされたり。
まだ言い足りませんが滑稽な描写で自分が思い描いていたスターウォーズが破壊されていきます。
しかし、それを再構築(ふわふわレイア以外)するのがこの映画でした。
懐古的なファンは冒頭のルークが投げたライトセーバーのように投げ捨てられ、可愛い動物達は新しい世代のファンを獲得しました。
悪の象徴たるマスクを叩き割ったカイロ・レンによってファーストオーダーの指導者は殺され、さらに逃げの指導者の特攻と聖典の消失、選ばれし運命の英雄ルークの死によって、新たな英雄と悪役が構築されました。
英雄にも悪役にも、誰もがなり得る時代の到来です。そんな善と悪の決着が楽しみになりました。
ただ、次回作が上の方針でまた保守的な作風に戻るという事で、残念でなりません。チャレンジングな風呂敷を、チャレンジングな方法で畳んで欲しかった。
本作に対する評価は☆4.5ですが、今作の展開からの次回作の扱いも合わせて☆4で評価します。