「「型無し」になってしまった」スター・ウォーズ 最後のジェダイ ティンクさんの映画レビュー(感想・評価)
「型無し」になってしまった
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「型破り」というのは歌舞伎からきた言葉だそうですが、かつて18代目中村勘三郎さんは、自分の芝居が型破りだと言われて、こう応えたそうです。
「なに言ってやんでい!型破りって言うのはなあ、型があるから型破り。型が無ければ単なる型無しなんだよ!」
ルークがライトセイバーをポイ捨てした瞬間に感じました。「嫌な予感がする。これはファンが作った動画じゃないよな・・・」
全編に、見せ場をつくるためだけの展開、スター・ウォーズの型を破るためだけの展開が、その場その場の都合だけで繰り広げられます。なので、脚本が雑とか大味という方がいますが、それ以前に破たんしています。せいぜい良く言っても、「クローンウォーズ」などのテレビ30分物で扱う程度のエピソードの積み重ね、いや羅列という印象です。
そう、冒頭の戦い、カジノの件、レイアのメリーポピンズ、スノーク戦、クライマックスの戦い、それぞれ30分のテレビ番組だったら「すげー回だった」となるのでしょうが・・・。
(潜りこんだカジノ街に武器商人という悪い人が集まってるという理由だけで、馬を放してあげてメチャメチャにして「やる意味はあった」って・・・。論理も展開も結果もSWの本編でやる内容じゃないでしょう。どうみても。)
「最後のジェダイ」は、型破りなスター・ウォーズを作ろうとして、型無しになってしまった作品だと思いました。
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