「楽しめるが」スター・ウォーズ 最後のジェダイ てんさんさんさんの映画レビュー(感想・評価)
楽しめるが
まず言いたいのは、ファーストオーダー側のキャラが少なすぎる。スノーク、カイロレン、ハックスの3人しかいない。もっとスノークの下にカイロレンと同クラスの色んな部下がいるのかと思っていたが結局ハックスとカイロレンの2人組だけだった。設定のスケールがおかしいと思う。エピソード123の共和国くらいの規模の設定がないと宇宙に幅を利かせてる感を描けないとおもう。もう一度映画館に行って観たくならない理由はここにあって、何を観させられているかが半端で、その体を成していないからだ。
シナリオ自体はこれまでのスター・ウォーズ活劇を踏襲している。目的をかかげ宇宙を駆け巡る、おつかい要素のあるシナリオ。ただし、主人公のバックグラウンドがこれまでとは違う。てっきりレイはルークと血が繋がっているのかと思っていたが全くの無関係、血統による才能をあえてストーリーから排除しスカイウォーカー一族の話ではなくなった。これにはep7で色々と予想したであろうファンの予想の上を行く形で個人的にはありだとおもう。レイの生まれ育ちの背景が今作で見れるかと言うとそれもまだ無かった。恐らくここで辛口レビューを書いている人はその辺に物足りなさを覚えているのだろう。これまではルークの背景、アナキンの背景がシナリオに相乗効果を生み出し映画全体に厚みをもたらしていたわけだ。それに引き換え、今作のレイは孤だ。親の背景がなく、ただ一人で孤独なのだ。育ての親もなにもない、虚無。どんな生き方をしてきたのか、それを描かなかったゆえに進行に厚みを削がれているかもしれない。とはいえ、レイを演じている女優デイジーリドリーの配役は本当に素晴らしいので、顔をずっと観ていたくなる、シナリオの補間させるほどの魅力がある。この女優の功績があってこそこの映画は成り立っている
レイにはダークサイドへ落ちるような暗喩があり、レンにはジェダイ側へ戻る可能性を示唆させるような取り計らいがあり二人の立場が逆転するようなことが起きるのではないだろうか、色々と考えを巡らせたり出来、時間の長さを感じなかった。
スター・ウォーズシリーズ自体が映画として手放しで誉められる物でもないが、これまでに愛された理由はその設定のスケール感にあるのだが、今作はファーストオーダーにしろ、そこの作り込みが半端であることは間違いない。
ただしレイは最高に綺麗かわいい。
魅力がある敵キャラがいないですよね
カイロレンは思考が行き当たりばったりでまだまだ子供ですし、
スノークはもっとしたたかだと思ったら、お間抜けな最後で小物した。
ハックスもカイロレンに力で抑え込まれて何もできず。
敵に回したら一筋縄では行かないと思わせるような、したたかさを持つ悪役がいないですよね。大人の余裕だったり、達観した思考を持つキャラがいないです。
ダースベイダーの達観具合は息子が乗り越える壁としての怖さと偉大さがありましたね
帝国側の魅力の薄さに同感です。
キャプテン・ファズマも、見た目には存在感がある割に、ぱっとしないんですよね。個人的に、レイと関係があってほしいです。
ダース・ベイダー、ダース・モール、グリーヴァス将軍、ドゥークー伯爵、ダース・シディアス。どれも記憶に残るいい敵キャラだったと思うのですが、今三部では、いまのところ、誰も好きとは言い難い。
ディズニーの圧力? と最初は疑いましたが、ディズニー映画に出てくる敵キャラも個性がありますし……。
やはり、元の設定が甘いのでしょうか。