「BFGを好きになれない、杜撰なキャラ設定」BFG ビッグ・フレンドリー・ジャイアント 月野沙漠さんの映画レビュー(感想・評価)
BFGを好きになれない、杜撰なキャラ設定
2016/09/20、イオンシネマみなとみらいで吹替で鑑賞。
スピルバーグがオヤサシなるファンタジー映画を制作するという噂を聞いたのは2,3年前だろうか?オヤサシってなんだ?日本語?調べたら巨人と少女の物語のイギリスの児童文学らしい。なんか面白そう、期待してた。そして忘れかけてた頃にふいに予告編が目に飛び込んできた。夜の街角を人に見つからないように大きな巨人が忍者のように移動するさまはワクワクした。これは期待できそうと思ったもの。
それなのに、なによりBFGを好きになれない。
「なんで私を選んだの…?」「キミがひとりぼっちだからさ」、予告編のこれ嘘で自分のミスで少女に姿を見られたから口封じにさらっただけ。
そして少女を食べたり殺したりこそしないものの、一生狭い檻で飼い殺しするというのに、何で優しい巨人なのか?
さらには過去にも同じようにさらって仲良くなった男の子を他の粗野な巨人たちに食べられてるのにそいつらにヘラヘラ従ってる。
子供向けとは言えキャラ設定が杜撰。
その人を食う巨人たちを止めるために取った作戦が、人間に見られてはいけないのに女王陛下に会いに行き、文明の利器に頼ることとは。そこで夢とも現実ともおぼつかない物語から急に現実に引き戻され興ざめ。そして人間は巨人たちを無人島に放つなどという平和的な解決はしないだろう。
全く心も温まらない、毒にも薬にもならないどうでもいい作品。
ブリッジ・オブ・スパイは良かったのに、どうしたスピルバーグ?もうファンタジーは辞めて社会派ドラマを作ったほうがいいのかも?
ETの脚本家メリッサ・マシスンの遺作だそうで、スピルバーグも思い入れのある作品だろうが、原作が悪いのかな、残念な出来。
それから、お化けきゅうりまずそう。プップクプーなるソーダは飲んでみたい。しかし、ネーミングw