「夢のビッグ・マッチ」レディ・プレイヤー1 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
夢のビッグ・マッチ
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見どころは何と言っても雨あられのような名作映画、ゲーム、コミックなどの借景、引用です、これはスピルバーグ映画でなければ許諾が得られなかったでしょう、まさにポップカルチャーのドリームマッチです、ただビッグスターを揃えすぎたのか登場シーンが短くて”もっと見たい!”の大合唱が起こりそうでした。
プロットはサイバー空間オアシスをめぐり覇権を目論む金儲けの亡者と創始者の自由を尊ぶ精神を継ぐべく立ち上がったゲーマー達の攻防です、ポップカルチャーをひねった謎解き問題や性別、年齢、人種を超えたチームワークの大切さまで描いてスピルバーグらしさ全開でした。
基本的にお子様ないしジュブナイル向けですからインターネットやVR、サイバー空間のあり方論や表現も無難な範囲に収めていますし、火・木曜日はオアシスも休み、リアルな体験も必要ですよと唱えて教育ママたちをほっとさせてくれる気遣いも見せています。
反面、きれいごと過ぎるベタな映画と見るひねた今どきの子もいるかもしれません、確かにネットの未来は混沌、リアル社会がディストピアに向かうのであればネットやAIとて拝金主義や政治利用の猟場と化すリスクは避けられない危機的状況にあるのかも知れません。どちらの受け止め方をするのであれ大事なものを見失わないでねというスピルバーグの子供たちへのメーッセージの温かさは受け取って欲しいものですね。
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