「悪いなスピルバーグ、ガンダムはあんな動きはしない。」レディ・プレイヤー1 豆腐小僧さんの映画レビュー(感想・評価)
悪いなスピルバーグ、ガンダムはあんな動きはしない。
往年のポップカルチャー満載の本作は映画としては薄っぺらいものの、CGの素晴らしさと共にウォーリーを探せ的な楽しみで(何度も)観る事の出来る作品だった。個人的にはモータルコンバットのゴローを見つけたときにはさすがに滾ったわw
でもそれだけ。正直萌える要素は見いだせなかった。ストーリーとしてもありがちな設定だし、映画としては厚みがないのが残念につきる。ラストの「リアルがあってこそのVR」的な説教臭いくだりはもう噴飯ものだった。あれだけはオタには受け入れられんぞ。
いや…ギークなおっさんがネタ探しで観る映画として割り切れば佳作なのかもしれないが…
だがしかし!あえて苦言を呈そうw
(日本マーケットを意識したのかw)ガンダムを出してくれたのはいいけれど、あれはアカンかった。トランスフォーマーもパシフィックリムもそうなのだが、日本で描かれるロボットものはなぜああも滾るのかをアメリカ人どもはわかっていない。日本のロボットものの本質は歌舞伎なのだ。トランスフォームした瞬間、クリティカルな攻撃の直前…ロボットたちは見栄を切るのだ。敵に隙を見せるなぞ関係ない!(敵も待ってくれているw)その独特の様式美こそがロボットヒーロー達を至高の格好良さに押し上げる。そのスピリットがわかっていないのが非常に残念。あれは缶コーヒーがコーヒーではない、回転寿司が江戸前寿司ではないのと同様、ガンダムであるけどガンダムではなかったんだよ。だから良くできて楽しくはあるが、厚みのない単なるポップカルチャーのカタログ映画になってしまったと思う。