「スピルバーグ、若い、脱帽」レディ・プレイヤー1 CBさんの映画レビュー(感想・評価)
スピルバーグ、若い、脱帽
スピルバーグ監督、俺(58歳)よりおっさんのくせに、まさにゲーム映像、ゲーム映画という映画を作ってきた。すごい、尊敬。
オープニングからの豪華壮大レースシーンは、たとばゲーム製作会社なら簡単に作れるものなのか、それともこの解像度で長尺で撮るなんていかれてるよってくらいすごいものなのか、そういった裏舞台を知りたくなる。
絵がこの上なくゲームらしいし、キャラの動きはもちろんモーションキャプチャー使ってるんだろうけれど、とにかく贅沢に金かかってるよなあ。
俺の勝手な思い込みかも知れないけれど、パシフィックリムへの対抗心もにじんでいる様だ。なにせメカゴジラとガンダムがメインのキャラとして出ちゃうから。「俺のが知ってるし、俺のがうまいぞ」と言っているかのようだ。実際、うまかった。円谷英二を継いだのは、やはりスピルバーグだったと言い直したい。「メカゴジーラ」でなく「メカゴジラ」とちゃんと発音してたしね(字幕版)。ウルトラマンのカラータイマーや「AKIRA」のバイクも楽しかった。
ストーリーも、ゲームも楽しいいけれど、リアルとゲームの両方が大切だよね、というメッセージがちゃんと伝わってくる出来になっている。
ただ、スターウォーズやバックトゥザフューチャーで感じたほどの爽快感はなかった。この辺りは、自分のゲーム経験の不足によるところかもしれない。若いみんなの声が聞きたいところ。自分の中ではゲームはゲームで、サイバーパンクSFとは一線離れている幹事なのだろうな。
登場人物5人のうち、ダイトウ、ショウと2人が東洋系というのは、スピルバーグのゲームの中心はどこかを表していてよいね。ここもさすがと思うところ。5人というのは日本の戦隊ものを意識しているのかもしれない。
オープニングの「ジャンプ」(ヴァン・ヘイレン)から俺にはジャストミートだけど、この選曲も若い観客にはどう映ったんだろう。
観に行く人は「シャイニング」を観ておくと2倍楽しめます。ただ、「シャイニング」は怖いから悪後を決めてみてね。(この映画内では怖くないので、そこは安心してください)
スピルバーグ、やはり、すごい!!
追伸
友人曰く。「外でも遊んだ方がいいよ。ゲームは週に5日まで。という感じ。最後が、説教臭いね」
これもまた、名言なり。
コメントありがとうございました。
「"薄っぺらい"=愛」でしたか。誤解してすみません。
私のこの映画のレビューの中での、「薄っぺらにしたという批判をきく」というのを前提にして、お答えを書いてしまいました。
言葉って難しいですね。
レビュー拝見しました。
本当に裏舞台を知りたくなりますね。
5人チームが戦隊ものを意識しているというのを、CB様のレビューで気が付きました。
ダイトウとショウは、原作では二人とも日本人なんだそうです。でも、映画では…。中国人の忍者って…(笑)。
「外で遊んだほうがいいよ」
確かに。でもコロナ以前から、都区内とかだと、遊べる場が少なくなってきました。”遊ぶ”ために、学童保育代わりに、習い事等に入る始末。
難しい時代です。
もう一つ、コメントありがとうございました。
>俺は怪獣映画を好きなのですが、エンタメの中で描くと、シンプルで薄っぺらな人情ドラマが、やたら心に響くんだよな、とは感じてました。スピルバーグ監督は、狙って、それをやっているのかも知れませんね
私も、好きな怪獣映画もあります。飽きる怪獣映画もありますが(笑)。
反論してしまいますが「シンプル=薄っぺらい」ではないと思います。
筋だけ言ってしまえば1行で済んでしまう『ET』とか『レインマン』とか『ロッキー』とか心に響く話は枚挙にいとまないと思います。
それをどう見せるか、それが映画のツボなのだと思います。
ちなみに、『ウルトラQ』とか『ウルトラセブン』、『仮面ライダー』、『悪魔くん』等、特撮初期のころは社会風刺が効いていましたね。初代『ゴジラ』はまだ見ていないのですが、原子力爆弾批判と聞いています。
『ガメラ 大怪獣空中決戦』は、ドラマはグダグダなのに、感動しています(笑)。
『レディ・プレイヤー1』に関しては、原作を読んだ方の話だと、謎解きがもっと複雑なんだそうです。それこそ、オタクの域レベルのトリビアを駆使していく謎解き。
その謎解き過程がこの映画ではあまりにもあっさりしていて、「薄っぺらい」と書かれていたレビューを幾つも拝読しました。
かつ、どこのレビューでまとめられていたか忘れましたが、その謎解きのヒントからのメッセージも説教臭い(笑)。
そんな複雑な謎解きを映画で見せられたら、何時間になるのやら…。
ばっさり割愛できる才能を尊敬しています。
コメントありがとうございました。
唐突さは『宇宙戦争』の方が、映画の設定そのものを破城しかねない、あっけにとられる、突っ込みどころ満載レベル説教風のオチで…(原作がそういう設定らしい)。
『ブリッジ・オブ・スパイ』や『マイノリティ・リポート』でも、国家に利用される人の人権、それでいいんかいという点はおいておいて、感情移入しやすいヒューマンドラマとして、感動させてくれました。
それらに比べると、こちらは伏線がちりばめられていたように思います。
でも、アバターを使うのに慣れているゲーム世代には当たり前のことで、そのことに気が付きにくいのかも。反対にやらない世代が外から見て、ニュースに惑わされて、「仮想世界=リアルじゃない付き合い」と断じているのかも、とこの映画をみて思いました。
映画や小説だって、ある意味、仮想世界。そこからたくさんのことを学び、経験しました。レビュー投稿、拝読を通じて、いろいろな見方も学べたし。
いずれにしても、それらに費やす時間と熱情とお金のバランスが大事ですね。
この映画の世界は、オアシス以外にそれらを向ける場がない、解決する気力がないってことが問題なんですけれどね、本質的には。
ただ、この映画的には、そのオアシスを金儲け主義から守れて安全に遊べる場として守ったってところが、救いなのかな?
と、いろいろ考えますが、CB様のおうちの20代のご家族の方がおっしゃるように、ちょっと無理くりの説教と、私も思いました(笑)。
でも、ライランス氏が演じると、説得力ありますね(笑)。ペッグ氏もいい味出してました。