劇場公開日 2017年9月9日

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ダンケルクのレビュー・感想・評価

全733件中、1~20件目を表示

4.0ノーランの闇の深さ

2024年4月19日
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鑑賞方法:その他

人物に内臓が存在しないことが、ノーラン作品のひとつの特徴だと本作をみて強く思った。 兵士は凄惨な大撤退の最中にあり、いつ殺されてもおかしくない状況にいる。空から敵の戦闘機がやってきて撃たれるかもしれない。陸からナチス兵が港を襲うかもしれない。海から乗っている船が襲撃されて沈没するかもしれない。現にそれらの襲撃は起こっていて、多くの同士が死んでいる。あまりにも悲惨な光景。 しかし皆が綺麗に死んでいる。彼らは最低限の流血で死んでいく。腹を撃たれて腸が飛び出るわけでもなければ、爆破で手足が欠損することもない。港が血の海と化さず、綺麗な浜辺を維持していることが逆説的に本作のグロテクスさを語っている。 もちろんその描き方はノーランのスタイルであって、事実の真偽の問題ではない。しかし私は批判的に捉えたいと思う。所詮はノーランも時制を崩したり、SFに傾倒する単なる技術屋だったと。そこに兵士の実存に迫る語りはないし、大撤退を称揚するだけで国家への批判的な視座はないのかと。 かろうじて内臓があると思わせるのは、苺ジャムの食パンによってだ。ボトルに入った水を飲んだり、紅茶が出てきたりと飲む行為はいくつか確認できるが、食べる行為はジャムパンのみではないだろうか。それぐらい食べることに焦点が当てられない。 思えば『TENET』において主人公が武器商人にはじめて会う場面は会食の場ではあるが、彼は席に座り食事をする前に会食の場から出て行ってしまうし、『インターステラー』は宇宙の話だから(!)もちろん食べることは登場しない。このようにノーラン作品では「人物は食べないこと」で一貫されている。ノーランもきっと食に興味がないんだと思う。 だから本作の演出部で消え物担当になった人はかわいそうだと思う。あのノーラン作品の制作に携わり、消え物を担当する一役を買われたのに準備したのは「ジャムパン」のみ。きっと脚本を読み込んで、当時兵士が何を食べていたか調べ、リストを作成していたと思う。そしていざ演出部の会議でリストをみせたらノーランにジャムパンだけでいいと言われてしまうという… 上述のことはもちろん妄想よりのフィクションではある。それでも、もし本作にジャムパンがなければ、彼らがイメージではなく、内臓を持ち合わせたひとりの人間であることは想像/創造されない。それはかなり誇張表現ではあるが、重要なディティールであることは間違いない。 本作はノーラン作品において、史実を扱い戦争/歴史を描く作品だから、『オッペンハイマー』における歴史的側面に着目する上で重要な作品である。私は本作をみて正直、ノーランに政治的な態度は期待できないと思ってしまった。だが『オッペンハイマー』をみて思った。『オッペンハイマー』は『ダンケルク』から確実に進歩しているし、ノーランの政治的な態度はそんなに単純ではないと。そして闇が深いし、生生しい。

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まぬままおま

3.5「生への執着」に絞った、戦争ドラマのない戦争映画。

2024年1月15日
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すっかん

1.5軒並みノーラン作品が嫌いなおっさんは本作をこう見た。

2017年9月18日
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鑑賞方法:映画館

クリストファー・ノーランの世間でいうベストって何だろう。 ファンが選ぶノーラン作品ベスト10 1位.「ダークナイト」 2位~5位.該当なし 6位.「メメント」 7位~8位.該当なし 9位.「インセプション」 10位.「インターステラー」 そもそも10作品も監督作あったかすら覚えていないが、はっきり言って、こんな感じだろ。(「インソムニア」とか、ひどかったなあ) 「ダークナイト」はヒース。 というオレは、「ダークナイト」自体は全く好きでなく、ノーランの「リアル路線」を鼻で笑ってきたオレからすると、「リアル路線」の崩壊が笑える、というか、むしろそれがありがたかった「ダークナイトライジング」が一番好きだ。 「ダンケルク」 ・ ・ ・ そんなオレなので、本作をあまのじゃくにレビューするしかないわけで、はっきり言って本作に思い入れは全くない。 1).ノーランの、いつものスタンスが嫌い。 今回もリアル路線(笑)の、CGを極力使わない(当たり前だが、全くではない)、といううたい文句が鼻につく。というか、それが作家性や作品のスケールを委縮させていることに知りつつも、開き直っている感があり、まあ、それこそが「作家性」なのかもしれないが。 2).今回も音がうるさい 緊張感?冗談でしょ?どう見てもただうるさいだけ。本作、はっきりいってジマーの劇伴を取っ払った「無音」のほうがよかったと思う。 突如背後から売ってくるライフル音、海岸沿いの行進の足音、静かな海上の船のエンジン音、遠くから徐々に近づいてくる飛行機の音。 あくまで個人視点の作品で、スケール観は「実写」で撮れる範囲のものなので、音響なんか、ここぞという使い方であるほうがよかったのではないか。 3).カットバックが相変わらずうまくいっていない 時間軸の違った視点での展開。これは、彼の持ち味で、実はそうではないと思う。ただ、そういうのが好きなだけにしか見えないほど、緊張感を削ぐことが過去作にも多い。ストーリー自身に自信がなく、時間軸の操作でごまかしてきている点はこれまでもみられる。 4).「プライベートライアン」との比較について 「プライベートライアン」は、良しあしはともかく、「戦場」のリアルを凄惨描写で描き、一方で「ヒロイック」な物語性を持たせたものだった。 その方向から、いやオレはCG使わないから、大スケールな戦争映画作らないよ、とか、いやオレは時間を操るマジシャンだから、ストーリーは上手く書けないけど、複数の違った視点でのヒーローを描くよ、とか言って、それとの勝負から「あからさま」に逃げている。 ・ ・ ・ だから、結果とってもいびつな作品に今回も仕上がっている。 だがそれは、ノーラン自身、やれることをやって作品を作る、という意味で、作家としてのスタンスは素晴らしいということを評価しないといけないのかとも思った。 そう考えると、今回の作品は、2)の「うるさいだけ」がオレにとって大きなマイナス点だけで、ノーラン作品としては、とっても「個人的な思いの詰まった」作品なのだと思うようにオレはなった。 CGを多投しない自身の趣味を貫き、描写はあくまで、個人視点での「戦場」。カットバックは確かに上手くいっていないが、ストーリーに頼らない、「違った視点での個々のヒーロー像」を描こうとしているゆえの、ノーランのこだわりが詰まった「スケールの小ささで描く戦争映画」は十分伝わった。 とにかく、もうハンス・ジマーと組むのやめてほしい。映像作家、という売りの作家であるならば、劇伴を入れないことで得られる緊張感、という表現方法もあるだろう。 追記 「ライジング」の次にこれが好き、というオレもかなりいびつではある。なんだけど、まあ、1日で忘れてしまう程度の内容だけどね。

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しんざん

5.0「1.43:1」のIMAX画面比率による圧倒的な絵力、映画館で味わってほしい体感型映画

2020年8月1日
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鑑賞方法:映画館

日本公開時、日帰りで109シネマズ大阪エキスポシティに見にいったときにも感銘をうけましたが、都内でIMAXの「1.43:1」バージョンが見ることができるのは本当に嬉しいことです。 降伏をうながすビラが空からヒラヒラと舞い落ちてくるファーストカットから、この画面比率ならではの効果に「おっ」と思わせるものがあって、大スケールの映像美に魅せられます。全体的にセリフは少なく、厳しい状況下での撤退戦を、淡々と「絵力ありまくりの画面」で語るタイプの作品です。 チクタクと秒針が進む追いたてられるような音楽で緊張感をあおり、座っている椅子がブルブルと震えるような戦闘音が時折ズガーンとくる音響も最高で、IMAX版を3回見た「ゼロ・グラビティ」と同じ、映画館の映像と音響でしか味わえない魅力がとても大きい“体感型映画”です。

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五所光太郎(アニメハック編集部)

4.5苦しい戦時体験とカタルシスのバランス

2017年9月30日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

クリストファー・ノーランは、戦争についてのイデオロギーは極力排し、観客に戦場を体感させることに主眼を置いた。英雄賛美も戦争反対の大きな声も手垢がつきすぎてしまった現代で戦争を語ることの困難さがこの映画には溢れている。 暗くどぎついことの連続である浜のシーンで、人は戦場の苦しさを嫌というほど体感するだろう。しかし、観客に与える苦しみは「サウルの息子」ほど徹底されず、救助の民間船のエピソードでは、希望やヒロイズムが謳われる。 戦場を体感させたい、しかし苦しみを強いるだけの鑑賞体験では観てもらえない。ノーランはそのジレンマに向き合った。 机上の空論を振りかざすことをやめ、生々しい戦場に向き合わなくてはならない。しかし、映画としてのカタルシスなくして、多くの人に訴える力があるのかどうか。 非常に難しいバランス感覚だが、見事にこの困難な戦時体験映画を商業映画として成り立たせ大ヒットに導いたノーランの手腕は見事だ。

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杉本穂高

4.0言われたくないだろうけれどぜひ大阪IMAXレーザーで。

2017年9月28日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

正直、普通の映画館で観た時はピンとこなかったが、フィルムにこだわりIMAXを推奨するノーランが可能な限りIMAX70mmで撮ったのだから、ノーランが本来想定しているであろう1.43:1のアスペクト比で観てみようと、唯一1.43:1で上映している大阪エキスポシティのIMAXレーザーに行ってみた。 結論を言うと、別物、まったくの別物だ。フィルム時代のIMAXを知る人は、デジタルIMAXであの時の衝撃を味わえず歯痒い思いをしたことがあると思うが、デジタル上映とはいえフィルムのIMAXの持っていた広大な空間の広がりを、三度目のIMAXレーザーで初めて感じた。 大仰に思えた音響もこの巨大なスケールだとピタリとハマる。ストーリー的な不満は解消されたわけではないが、IMAXレーザーの「ダンケルク」、観られるうちにぜひ一度とお勧めしたい。最安だと東京からだと深夜バスで平日片道約3000円。その価値はあると思います。

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村山章

4.0戦争映画に「時間」の概念を絡ませた異色作

2017年9月20日
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興奮

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牛津厚信

4.0ラスト20分のカタルシスも映画のリアリズム!

2017年9月18日
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鑑賞方法:試写会

怖い

知的

強烈な閉塞感が神経を虐め続ける。容赦ない爆撃から身を守ろうとして砂浜にへばり付く兵士たちは、地上という行場のない牢獄で、はたまた閉じ込められたまま沈没していく船内で、遙か眼下の海原を見下ろすコックピット内で、その身を拘束されたまま時間に弄ばれているかのよう。個人の視点から見れば、戦争とは、戦場とは、なんと全体像がつかめない怪物如き存在であることか!?従来の戦争映画が当たり前のように駆使してきた想像の域を出ないCGI仕様の俯瞰映像を頑なに拒絶して、クリストファー・ノーランが提示する新リアリズム。それが映画的な快感と呼べるかどうかは甚だ疑問だ。しかし、延々と続いた怪物からの逃避行が、やがて達成感に変わるラスト20分のスタルシスは、画面の形状に関係なく、観客の心を強く掴み取って離さない。それもまた、映画のリアリズムだと思うのだ。

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清藤秀人

5.0可能ならIMAX版を観るのが吉

2017年8月31日
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鑑賞方法:試写会

興奮

知的

第二次大戦期の英戦闘機スピットファイアを3機も飛ばすだけでもすごいのに、さらにその操縦席後部にIMAXカメラを設置してコックピットからの視点で写すという、ノーラン監督らしいこだわりの映像を満喫できる。敵機との空中戦や、沈没しかかった船から海に飛び降りる兵士たち、浸水し転覆した船内で溺れそうになる若き兵など、縦幅の長いIMAXの画角を活かした構図もふんだんにある。通常の上映はIMAX版の映像の上下をカットして映すので、大げさに言えば「まったく別の映像体験」。 IMAX版でも、フィルム>レーザー>デジタルという映像品質の差があるのだが、残念ながら「ダンケルク」の日本公開は主要な外国よりも1カ月以上遅れているため、これから外国で観ようと思っても場所がごく限られるはず。IMAXフィルムは日本になく、IMAXレーザーは大阪のみ。厳しい状況だが、それでもIMAX版で観る価値は間違いなくある。

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高森 郁哉

3.5生き残ることへの執念が三つの時系列を束ねて芸術性へと昇華されている...

2024年9月22日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

難しい

生き残ることへの執念が三つの時系列を束ねて芸術性へと昇華されている プライベートライアンの上陸のような密度、プラトーンのような葛藤とか どうしても他の戦争映画のいいとこと比べてしまって戦闘関連のリアリティは低めと感じる でもそういう方向性ではない作品

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2.0本質論よりも先に方法論から入る手法には…

2024年9月11日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

以前観た時は随分と戸惑った。 3つの異なる時間幅での構成の作品との 事前情報を知らないで観たので、 1W・1日・1時間という3つの時間軸を 交互に描く構成に、 正直なところ全く訳が分からなかった。 この奇をてらったような構成の狙いは 果たして何なのだろうか、 物語の本質に対して意味があり 成功しているものなのだろうか、 との観点でTV放映を機に改めて観てみた。 また、ネットの作品紹介では “圧倒的な迫力とリアリティで描いた…” とあったが、 私には真逆な印象の作品。 かつてのような大作映画の製作が難しい 時代であることは理解出来るが、 今どきのようなCG処理も無かったようで、 かつての「史上最大の作戦」をはじめとする 大作を懐かしく思い出すばかりで、 迫力感とリアリティ感は全く受けなかった。 また、冒頭から、 色々と気になる点ばかりが目に付き、 浜で大勢の待機している兵士のすぐ近くで ドイツ軍に銃撃される状況なんか あり得るのか? 爆撃機数以上の爆裂数なんて変では? 演出として時間の全く異なるシーンに 同じ音楽をまたいでかぶせる? 等々、冒頭から乗り切れない鑑賞になって しまった。 また、この作品の主役は “戦争そのもの”だったせいかもしれないが、 その手段としての人物のウエイトが分散 してしまった上に、それぞれが希薄なために、 各登場人物へ感情移入出来なかったのも、 この作品に乗れなかった原因かも知れない。 キネマ旬報ベストテンでは、 第1位「わたしは、ダニエル・ブレイク」 第6位「沈黙-サイレンス-」 第10位「ラ・ラ・ランド」が上位を占める中、 第4位の高評価なので、 世間的には成功しているのだろうが、 3つの異なる時間幅の構成も、 私には「1917 命をかけた伝令」と同じような、 やはり興行的な方法論的手法にしか 感じられなく、特殊な方法論に基づく本質性 は見えてこなかった。 例えば、ミュージカルという奇天烈な手法 を使って戦争の悲惨さを見事に描いた 名作「素晴らしき戦争」に比べ、 同じ冒険的な手法ながらも、 その“意味性”を感じられない。 本質論よりも先に手法論から入る 昨今の映画製作の手法には 少し違和感を感じるばかりであるが、 残念ながらこの作品もその一つの 象徴的な作品に感じるばかりだった。

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KENZO一級建築士事務所

なんだこりゃ?

2024年9月9日
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鑑賞方法:その他

笑える

寝られる

この廃墟とも化してない綺麗な街並みが対戦中のダンケルクだと…? 馬鹿にしているのか? 1940年だよな? 明らかに1940年の時点ではないものも映りこんでるぞ? それに敵に追い詰められているなかで脱出しないといけない状況のはずなのに終始驚くほど緊張感がない。 とくに冒頭の敵からのしょぼい銃撃や浜辺での敵機のしょぼい爆撃シーンには失笑。 お遊戯会かよ。

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阿呆

4.5故国へ連れ帰れ! 〜 ダンケルクからの救出

2024年9月1日
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怖い

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こころ

5.0取り残されたものと逃げ延びたもの

2024年8月29日
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泣ける

興奮

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キウイジャム

3.0脚本は超繊細で超緻密だが、出来上がりはオムニバス。

2024年8月22日
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知的

2017年公開、英米蘭仏4カ国合作。 配給はワーナーブラザーズ。 監督・脚本:クリストファー・ノーラン 配役 【陸軍兵トミー】:フィン・ホワイトヘッド 【 〃 ギブソン】: アナイリン・バーナード 【空軍パイロット・コリンズ】:ジャック・ロウデン 【 〃 ファリア】:トム・ハーディ 【謎の英兵】:キリアン・マーフィー 【ドーソン船長】:マーク・ライランス 【ドーソンの息子・ピーター】:トム・グラン=カーニー アカデミー8部門でノミネートされ、 編集賞、録音賞、音響編集賞を受賞した。 公開時に劇場で見て、最近、改めてオンデマンドで観た。 音の使い方が、そのまま『オッペンハイマー』に応用されていたことに気づく。 タイトルが示すとおり、 史上最大の撤退作戦であるダンケルク戦を舞台にしている。 緊迫感を煽り続ける音、 青味が強い映像、 脚本は超繊細かつ超緻密に練り込まれており、 陸海空、3つの物語を展開していく。 作戦の帰趨や 歴史を描くというよりも、 陸海空それぞれに象徴的な「個」の存在を設定し、 そこにスポットをあてて、ダンケルク撤退戦を描いている。 ◆海面に不時着したパイロット ◆座礁した民間の船に缶詰になった陸兵 など、見ていて息苦しくなるシーンが数多く仕込まれている。 ラスト近く、燃料切れに陥ったスピットファイアが、 ダンケルク海岸上空でメッサーシュミットを撃ち落とす。 いや、どうやって?? そして、そのままドイツ軍占領地域に着陸して捕虜になる。 え、なんで?? しかし、そんなことはどうでも良い。 それよりも、緻密に練り上げられた構成が、 散文詩のようにしか見えないことのほうが重い。 「戦闘」はあるが、「戦争」の存在が感じられない。 主要な登場人物は数人なのに、 10以上の作品からなるオムニバスを観たような気になる。 ☆は3.0

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Haihai

2.5ひたすら逃げる恐怖の展開

2024年8月20日
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フィンホワイトヘッド扮する英国陸軍二等兵トミーはダンケルクでドイツ軍に追い詰められ走って逃げ込んだ。 陸、海、空と話が断片的で分かりにくいね。ひたすら逃げる恐怖の展開かな。

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重

3.5ダンケルク魂

2024年8月17日
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Yohi

4.5第二次世界大戦で史上最大の撤退作戦を描いた、戦争映画らしくない戦争映画

2024年6月27日
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鑑賞方法:VOD

興奮

知的

難しい

とても面白かったです! 前提として世界史の事前知識の理解が必要です。 加えて、第二次世界大戦に大きな影響を与えた陸海空のそれぞれの攻防において、3つの時間軸をシンクロさせながらそれぞれの視点で描いていることを理解する必要があります。 流血シーンや爆破シーンで戦争映画を語るという戦争映画ではなく、 美しい情景の中に、人間としての尊厳や責任感、生きることへの渇望、使命感を感じて、 平和な世界に生きることができることへの感謝を抱くことができました。 同時に、やっぱり戦争はどのような理由でも起きてはならないし、起こしてはならないと強く感じる映画でした。

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鈴木七緒

5.0美しい風景が

2024年4月5日
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鑑賞方法:VOD

第二次世界大戦に大きな影響を与えた事柄を時系列が絡み合って描かれていて、全体の結果は知っていたけど場所や個々の出来事を知ることができたとても面白い映画でした。 美しき海岸、美しい街並み、美しい海が逆に戦争の不条理、虚しさ、残酷さを引き立てていて空恐ろしくなったが、人の責任感、温かさの描写もあって深みのある内容でした。リバイバルがあれば劇場で観たい映画です。

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映画野郎