「怪獣オタクが望みのままに作った映画」キングコング 髑髏島の巨神 2501さんの映画レビュー(感想・評価)
怪獣オタクが望みのままに作った映画
ベトナム戦争が終わった70年代。
嵐に包まれていたことで長年未調査だった島に、米軍兵士と傭兵、研究者たちが乗り込む。
そこは巨大な怪獣たちが住う修羅の島だった。
ハリウッドで長年愛されてきたキングコングの最新作です。
本作の特徴は、監督の趣味嗜好が全開だという点です。
監督は、怪獣映画たるもの怪獣はなるべく早く出す、という考えを持っており、実際本作では開始5分も経たないうちにコングが出てきます。
島にいるのはコングだけではなく、トカゲのような顔のスカルクローラー、見上げるほど大きいバンブースパイダーと色々なモンスターが出てきます。
そんなモンスターの嵐に翻弄されながら、主人公たちは先住民や先達に助けられ、救出ポイントを目指すというシンプルなストーリーでした。
脱出の際の移動手段として、大戦中の戦闘機や爆撃機を再利用したオンボロ船が出てくるのですが、野球ボールをハンドルのグリップ代わりにしていたりと細かいデザインが良く出来ていて感心しました。
基本的には甘いロマンスや衝撃の展開といったものはなく、本当に島に行って帰ってくるだけの娯楽映画ですが(ベトナム戦争絡みの描写はあるものの、どうも半端でした)、エンドロール後に今後の展開を示す面白いシーンがあります。
本作はレジェンダリーが現在進行中のモンスターバースという映画シリーズの一環で、後々にはゴジラとコングが共演する映画も作られる予定になっています。
ファイナルウォーズでゴジラが一端終わり、怪獣映画に寂しさを感じて痛みとしてはこのモンスターバースに大いに期待していますし、シンゴジラで成功した邦画界もこの機に和製ゴジラシリーズを復活させて欲しいものです。