「子供の玩具を使った大人向けパロディ 秀逸」レゴバットマン ザ・ムービー うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
子供の玩具を使った大人向けパロディ 秀逸
LEGO・スターウォーズのあまりの出来栄えのよさに、LEGOシリーズに興味を持ち、「LEGOムービー」にはちょっとガッカリもしたりしましたが、LEGO・ブロックを使ってここまでの表現を可能にするというレベルの映画はとっくに超越しています。
少なくとも、「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」というビッグ・バジェットの映画に比べても、ストーリーの面白さ、キャラクターの魅力、効果的な音源の使用、原作に対するリスペクト、さらにはバット・モービルを始めとする特徴的なメカに至るまで、何ひとつ劣っていないという奇跡の出来栄えです。
むしろこちらを正編として「ジャスティス・リーグ」を立ち上げて欲しいほど、映画としては面白いものに仕上がっています。
不満らしい不満といえば、「LEGO」である必然性をもうとっくに超越してしまっているということ。申し訳程度に、LEGOならではのギャグが入っていたりしますが、子供のおもちゃを使った遊びの領域はあきらかに踏み越えています。
スーパーマンやバットマン、グリーンランタン、ワンダーウーマン、フラッシュ他、DCのヒーローたちが生き生きと暴れまわっています。
ロビンの存在感もいいアクセントになっているし、ジョーカー、レックス・ルーサー、キャット・ウーマン、トゥー・フェイス、ペンギン、リドラー他、個性的なヴィランたちも上手く配してあります。
これだけの要素を詰め込んで、ストーリーを上手くアレンジしたので、好評を博したのでしょう。このシリーズは、「ジャスティス・リーグ」として、続編が次々にリリースされています。
マーベル作品に押され気味なDCですが、この映画は良く作りこんであって楽しめました。
2016.8.1