「すばらしすぎる」ザ・コンサルタント 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
すばらしすぎる
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主人公がきつめの発達障害で、おそらく童貞で、そんな彼が懸命に社会と渡り合い、秀でた存在となっている姿が泣ける。お父さんの教育方針が素晴らしい。「人は二つに分けられる、犠牲者となるかならないかだ」ここで「被害者」ではなく「犠牲者」を用いていることが重要で、「被害者」は厚かましく攻撃的に運用されることもあるけど「犠牲者」は悲惨なだけだ。
そして、パートナーの彼女が泣ける。ずっと主人公に優しくしてあげてほしい。
主人公の自宅やワゴンがすごくいい。
弟との再会は話として出来すぎな感じはするのだが、主人公に厳しすぎる物語なのでバランスとして全然ありだ。
(追記)
2017年ベストワン映画として、ふさわしかったかどうかレンタルブルーレイ、吹き替えで見返す。すると、やっぱり素晴らしかった。殺人への最短距離っぷりが凄まじい。寝る前のフラッシュをたいて拷問のような音楽を聴いて、擂り粉木ですねをゴリゴリする痛々しい儀式、全然楽しくなさそうな暮らしだった。ワゴン車の秘密基地感がすごくいい。欲しい。
ただ、自閉症ならなんらかの特殊能力が全員に備わっているかのような誤解を生みそうなところが気になった。
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