ジーサンズ はじめての強盗のレビュー・感想・評価
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軽妙ながらも3人の矜持がしっかりと刻まれている
いぶし銀のイメージとは裏腹に、ザック・ブラフ(監督)とセオドア・メルフィ(脚本)という手堅いうまさを持った俊英が参加することで、軽妙ながらしっかりとした作品に仕上がっている。ケイン、フリーマン、アーキンらの身体から滲み出てくる“老い”を笑うのではなく、彼らの友情やブレない矜持を大切に描きつつ、次の世代を継ぐ者たちとの心温まる交流をも丁寧に描く。こういう分かる者どうしが目配せし合いながら強盗計画を紡ぎ上げていく姿勢がなんとも心地よく、痛快だ。中盤、ケインが銀行強盗を発案して仲間を説得するあたり、電話を用いて画面分割しながら描写を進めていく流れが、ケインお得意の往年のスパイ映画の小粋なやり取りを思わせてニヤリ。それも観る者に「ああ、こういう関係性を数十年にわたってずっと続けてきたのだなあ」と納得させるところが凄い。かくも彼らの演技が点(瞬間)ではなく継続性のある線として浮かび上がってくるところに軽妙ながら重厚な巧さを感じた。
演技ではない"衰えぶり"を開示する幸福な老俳優たち
年金が打ち切られ、住宅ローンの返済額が倍増する!?決して他人事ではない絶体絶命を、なんと80歳を過ぎて体験させられる。誰しもあまり想像したくない未来が、演じる俳優たちの存在そのものによって笑いへと昇華されて行く。上からケイン(84歳)、アーキン(83歳)、フリーマン(80歳)と並ぶ3人が、演技ではない"衰えぶり"を嬉々として開示するその姿に、俳優というライフワークを持てた老人たちの幸運が見事に重なるからだ。そして、彼らが画策し、実行したのが社会的倫理を大きく逸脱した銀行強盗でも、共に老い、時に弾けられる友を持つことの幸運が、2枚重ねになって心を潤してくれる。アーキンと恋人役のアン=マーグレットが劇中でデュエットするというオマケも用意された老人賛歌&人生賛歌。明るい未来に乾杯だ!
コメディクライムというなかなか珍しいジャンル
爺さん達が頑張るコメディ寄りの犯罪映画
まったりのんびりで、心温まる楽しい映画です。
ありふれたストーリーですが、人のつながりや想いが込められた温かみのある映画です。
コメディ要素も満載で、観てて楽しいと思います。
銀行強盗の計画を立て、実践していくプロセスで、過去の人間関係のしがらみや課題を解決しながら、ハッピーエンドに落ち着きます。
年金問題、雇用問題、健康や福祉の問題等も描かれていて、サスティナブルな社会の実現のために、SDGsにも沿っている映画だと思います。
3人の存在感が抜群+ドク
名優には出演作を選ぶ責任がある。
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