ラスト・タンゴのレビュー・感想・評価
全5件を表示
見事なタンゴダンサー
アルゼンチンの有名なタンゴダンサーのペア、マリア・ニエベスとフアン・カルロス・コペスの人生をタンゴの踊りを交えて描いていく。
二人の確執もタンゴの官能的な踊りですべて語りつくされてしまう。
仕事のパートナーとしては完璧、男と女としては噛み合わない…それがど...
仕事のパートナーとしては完璧、男と女としては噛み合わない…それがどれだけ悲劇的なことかは本人たちにしか分からない部分ですが、そこを上手く上辺だけなぞって見せています。
映画の構成、ストーリーなどは所々うぅん?となる部分がありますが、再現シーン(?)のダンサーたちも、もちろんご本人たちのダンスも息を呑むほど美しいです。このシーンだけでも観る価値があります
ただ最後のカットに踊らへんのかーいwと思ってしまったのは私だけではない、と思う。
エピソードとしては、ふたつ
一つ目は、ダンスホールを追い出されて、新しいタンゴダンスを確立したエピソード。
二つ目は、コンビを解消したエピソード。
これらのエピソードを軸に話を進めて、当時のタンゴがどの様な状況だったのか、もっと切り込んで欲しかった。
ダンスの再現シーンに関しては、当時の二人を模倣するだけでなく、心情などを考慮してダンスしている点は、見応えあった。また、当時の映像とフェイクドキュメント映像を交互に見せる手法も違和感なく観る事ができた。
アルゼンチンタンゴ
マリアの生き方、タンゴ、愛、コペスの生き方など、素敵な音楽とタンゴを見ながら感慨に浸った。
若いダンサーの素晴らしいタンゴ、かなり昔の映像、再現シーンに出てきたダンサー達とマリアの会話など、リアリティとファンタジーが入り混じり溶け合っていた。
マリアの表情には、彼女の言葉にはない感情、失意などが、カメラによって捉えられている。
なにが幸せか
伝説のペアなのかな、タンゴダンサーのマリナ・ニエベスとフアン・カルロス・コペスの出会いから現在までを描いてんの。
再現ドラマとインタビュー形式のドキュメンタリーが交互にきてね、インタビュー部分ではドラマで演じる俳優も話を聞いてんの。虚実の出し方が面白いね。
タンゴのことは解らないけど、観てるとキレがあって面白いんだよ。それ観てるだけでも満足。
でもね、フアンはいま娘さんと踊ってんのかな。この踊りが、駄目なんだよ。素人目にもはっきり駄目。
フアンは奥さんがいて「これ以上マリアと踊るなら私と別れて」みたいなこと言われてマリアとパートナーを解消すんの。それで奥さんも残ってくれたし、娘さんとも踊れるし、良かったかもね。でも踊りは駄目になってんだよ。
マリアはしんどいの。フアンに捨てられたようなもんだし。でも、今、フアンみたいなダンスは踊ってない。
「神様は何かを与えるときは何かを奪うな」と思ったね。マリアは芸術的な何かを手にしたけど、フアンは手放したんじゃないかな。
じゃあ「どっちになりたい?」って聞かれると解かんないね。物凄い苦しんで高みに行くのか、そこそこのところで良しとするのか。そんなことを考えながらみたよ。
全5件を表示