劇場公開日 2017年7月7日

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「血塗られた"約束"、逃れられない宿命」ジョン・ウィック チャプター2 おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0血塗られた"約束"、逃れられない宿命

2025年8月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

■ 作品情報
監督はチャド・スタエルスキ。脚本はデレク・コルスタッド。主要キャストはキアヌ・リーブス、リッカルド・スカマルチョ、コモン、ローレンス・フィッシュバーン、ルビー・ローズ、ジョン・レグイザモ、イアン・マクシェーン、ランス・レディック、フランコ・ネロら。

■ ストーリー
前作での激闘から5日後、伝説の殺し屋ジョン・ウィックは奪われた愛車を取り戻すため、ロシアンマフィアの残党と壮絶な戦いを繰り広げる。愛車を無事奪還し、再び平穏な生活を送ろうとするジョンだったが、かつて血の誓印を交わしたイタリアンマフィアのサンティーノ・ダントニオが彼の元を訪れる。サンティーノは、引退の際にジョンの手助けをした際の「血の契約」を盾に、自身の姉の暗殺をジョンに依頼する。一度は断るジョンだが、その代償として自宅を爆破され、血の契約は絶対であると知らされる。やむなくローマへ向かったジョンは任務を遂行するが、サンティーノの裏切りにより、全世界の殺し屋から狙われる立場となる。聖域であるコンチネンタルホテル内での禁忌を破ったジョンは、世界中の殺し屋を敵に回し、その命を狙われる。安息の地を失い、新たな死闘へと身を投じていく。

■ 感想
今週末公開のシリーズ最新作の前に未鑑賞の過去作をおさらいする、個人的「ジョン・ウィック」祭の第二夜として本作を鑑賞。冒頭から繰り広げられるカーチェイスとアクションの応酬に、いきなり心臓を鷲掴みにされます。前作を凌駕するその激しさとバイオレンスは、まさに「ジョン・ウィック」シリーズの真骨頂だと感じます。愛車を取り戻すはずが、あっという間に廃車寸前にしてしまうジョンには思わず苦笑してしまいますが、その後のキレッキレのアクションには一切の迷いがありません。彼の敵となるのは、やはり今回もどうしようもないクズ野郎。そのため、ジョンが次々と死体の山を築きながら迫る様に小気味よさを感じます。

キアヌ・リーブス演じるジョンの、研ぎ澄まされた動きと銃捌き、そして絶望的な状況に立ち向かうその姿は、何度観ても惚れ惚れしてしまいます。さすがに周囲の市民の存在を無視するような撃ち合いはどうかと思いますが、殺し屋同士の戦いはまさにプロの仕事といった貫禄です。また、前作では見ることのできなかった世界の殺し屋たちのコミュニティや、その厳格なルールが明かされることで、このユニークな世界観にますます引き込まれます。

しかし、彼の復讐の舞台が、まさかのコンチネンタルホテル。今まで絶対的な聖域としてジョンをサポートしてきた組織を敵に回してしまったことで、彼の運命はさらに絶望的な状況へと転がり落ちていきます。今後のジョンが、この絶体絶命の状況をいかに乗り越えていくのか、ますます目が離せません。

おじゃる
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