デッド・フレンド・リクエストのレビュー・感想・評価
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ともだち0人できるかな・・・
最初から気持ち悪い映像ばかり投稿していたマリーナ。それでも孤独なマリーナのために友達になったローラ・ウッドソンだったが、誕生日会に呼ばなかったためにキレてしまった。マリーナは抜毛症でいつもフードを被っていたため、余計に気持ち悪く感じてしまう。そして、大学の授業でいきなりの自殺発表。それ以来、ローラのアカウントに勝手に自殺映像が投稿されたのだ。そして、友人ガスが狂ったように死亡。SNSを退会しようにもできない状況が続き、これ以上他の友達を気味悪がらせると停学処分になってしまう・・・どうにも手の打ちようがないのでマリーナの過去を調べることにしたローラだったが・・・
前半は怖かった。勝手に投稿された動画を消すこともできない。ガス、イザベラと不可解な自殺の直前にマリーナと友達になったという点も心地よいほどに怖い。後半になると、ローラの恋人でもある医学生タイラーも巻き添えを食らうのはいいけど、コンピュータに強いコービーが黒魔術を調べすぎておかしくなってしまい、勝手な妄想をはじめるところがイマイチ。一緒にマリーナの過去を調べ、母親が大火災の生き残りであることもわかり、鏡を壊せばいいと言っておきながらローラを殺そうとするのだ。こりゃ収拾つかなくなったためにコービーを怖い存在にしちゃえって感じで、普通のオカルト映画に持っていこうとしてるだけのような・・・
ところどころで『リング』で使われてたような文字化けが登場。IPアドレスが存在しないってのもおかしい・・・警察の捜査が後手後手になってるところも痛い。
100人どころか
SNS(FB系)が題材かつ『トモダチ100人 皆殺し』という日本の広報がつけたキャッチコピーを見て、シェアされた皆が死ぬみたいな大規模バッタバッタ系ホラーを想像していた。
が、そんな思いで本作を鑑賞すると、ひたすらに「被害者が足りてねーわ!どこが100人だよ5人くらいだろッッ!」という激昂感を味わう。
本当に日本の適当なキャッチコピーには迷惑する。テンション下げないでくれっての!
今時ありがちな、何も悪い事をしていない主人公が不運により凄惨な目に遭う理不尽系ホラー。
じわじわ怖いというよりは、日常からホラーシーンへの切り替えが非常にわかりやすいので、「くるぞ、くるぞ~…ビクゥゥッ!!!」という古典的な恐怖感が愉しい。
マリーナという存在も、まぁ学校に1人はいるよねこういう子…というリアルさがあり、設定的には若い子がシンパシーを感じやすいものに仕上がっているんじゃないかな。彼女が創ったとされるオリジナルのホラー動画みたいなやつが可愛かったw
キャラクターの中ではコービーがぶっちぎりで意味不明。
いきなり敵にまわっちゃって、主人公が死ねば主人公を孤独にしてやるというマリーナの呪いが成就しなくなるから皆助かるんだ!とか勝手に決め込んで主人公を殺しにかかり、周りの者まで手にかけるというぶっ飛んだ行動の飛躍に理解が追い付かない。マリーナのSNSページを見ていたら彼女に魅入られてアッチの世界にメンタル飛んじゃった~、とかの方がまだ良かった。
SNSに依存してはいけないというメッセージ性がある作品なんだろうかと思っていたけれど、全くもってSNS依存に関与するところはなくて(主人公が自分は依存してると自負しているが別段そんな風には感じなかった)『キモヲタに近づいちゃいけない。勝手に友達になってつきまとい、勘違いして逆切れした挙句勝手に自殺。オマケに死に際に呪いまでかけてくるんだから、友達になったら終わり』といったところか。
孤独な人の孤独を更に深めさせるような映画だった。と言っても別にこんな作品に影響されないけどさ。
主人公のローラはラストにマリーナみたいな存在になってしまいループを彷彿とさせるけれど、マリーナの「ローラを孤独に」という願いが成就された感じじゃないし、「永遠に友達になってよ…」というのも叶ってない。目的とラストが結びつかないもどかしさがある。
この映画、単に「フレンドになったら死ぬ」(しかも勝手にフレンドになっちゃう)んだけど、そうじゃなくて投稿をシェアされると死ぬみたいなお話にした方が、もっとバタバタと呪いが勢い良く拡散されて盛り上がったと思う。お互いフレンド切り合うみたいな。
テーマがテーマなのに、被害範囲がとても狭く、もっと何かできたんじゃないの!と言いたくなる作品だった。そんなに悪くないけど、足りてない。
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