「【幼い頃のゲイの少年への暴行を見た事や、両親の離婚、男親の自身の性癖への不理解を乗り越え、青年は新しい道を歩み始める。】」さよなら、ぼくのモンスター NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【幼い頃のゲイの少年への暴行を見た事や、両親の離婚、男親の自身の性癖への不理解を乗り越え、青年は新しい道を歩み始める。】
■メイクアップーティストを目指す高校生のオスカーは、女優志望の友人・ジェマと共に作品作りに没頭する日々を送っていた。
ある日、彼のバイト先に、掴みどころがなくどこかミステリアスで自由気ままな青年・ワイルダーが入ってきて、彼に対する淡い気持ちがオスカーの中に生まれる。
◆感想
・可なりアーティスティックな作品でありながら、音楽を含めて監督のセンスの良さを感じる。
・オスカーが両親が離婚した際に貰ったハムスターが人間の言葉を話すシーンなどは、オスカーの心の投影であろう。
■オスカーの腹の中から出て来る鉄の棒のシーン。あの鉄の棒は明らかにオスカーが幼き時からのトラウマの象徴である。
そして、彼はその鉄の棒で相容れない父親に殴りかかるのである。
<今作は資料によると、ステファン・ダンの長編初監督作だそうである。
更に彼の半自伝的な作品でもあるそうである。
独創的な映像表現や、オスカーの繊細さを映し出した数々のシーンや、彼が抱えていたトラウマと対峙し、乗り越え成長する姿が印象的な作品である。>
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