「承認承認承認許可…長い長い…綿密に緻密に離れた相手を殺すと言う事」アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場 うにたん♪(コロナが当たり前の世界)さんの映画レビュー(感想・評価)
承認承認承認許可…長い長い…綿密に緻密に離れた相手を殺すと言う事
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しかしトリガーを掛けた兵士の発言がこんなに重いとは思わなかった。
上司に「撃て」と言われ「待って下さい」と言ってよい環境…これが人を殺す機関でなければ素晴らしいと思うところだが、国、その陰にある営利を求める企業や人間がいる限り、この手の悲惨な出来事は決して無くならない。
いくら空の上からこの娘だけの命をこの場かぎりの感情で助けようとしても理解は得られないだろう。
指名手配が二人、爆弾テロ兵士二名、爆弾手配師が一名、巻き添えの一般人…その場に居ない第三者が差し引きで考え決める。
殺る側の理由は殺られる前に殺る。
殺られる方は殺られたから、報復する…。
争いは無くならない。
法律や倫理や道理で何を言い繕っても、殺られた側は忘れない。
殺られた側がまた相手を怨み、報復するだけだから…。
終盤、兵士に戦争の代償を知らないと政治的立場から言うシーンがあるが、仕事として一線を越えた事をやっている…やる覚悟を持っている人には敬意もあるが、それを命じる人次第で恐ろしい事も考えられる。
政治力にも軍事力にも同じような事が双方違うやり方で可能だからだ。
物語はモニターに見える少女一人に右往左往する連中の感情や責任の押し付け合いを中心に進むけど、結局やるんだね。
一発やったら二発目も躊躇わない…。
この作品が公開される前に兵士の心的外傷後ストレス障害が話題になったのが、もう随分前に感じる。
今は世界中の空をこんなものが飛び回り、他人の生死を判断しているのだろうか?
空恐ろしくなる。
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