「ブランカの歌声に聞き惚れた」ブランカとギター弾き masakingさんの映画レビュー(感想・評価)
ブランカの歌声に聞き惚れた
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ブランカのようないたいけな子どもを観ると、本当に何とかして助けてやりたくなる。
悪さもするけれど生きるため。
人との触れ合いを求めて、懸命に自分ができることを考え、行動している。
辿々しく一冊の絵本を繰り返し音読したり、まさかの天使のような歌声を披露したりするたびに、このような才能を持ったたくさんの子どもたちを路頭に迷わせている社会とはいったい何だろうと歯噛みしてしまう。
「みんな目が見えなければ、戦争なんか起こらないのに」とつぶやくピーターと、
「子どもを買う大人はいるのに、なぜ子どもはお母さんを買ったらいけないの」と抗議するブランカ。
2人のこの言葉に、何か理にかなう言い訳ができる人間はいるだろうか。
ブランカの最後の笑顔に一筋の光明を見出してしまいそうだが、彼らのその後の人生に、何か希望の光が差し込んだわけではない。
登場人物たちの助け合いを「共助」という名で美化するつもりはないだろうけれども、なんとなく最後の笑顔でごまかされた気になってしまうのが、やや気になる。
とにかく、ブランカの無垢な歌声は一聴の価値がある。
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