トランボ ハリウッドに最も嫌われた男のレビュー・感想・評価
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華やかな世界とは程遠い。
政治背景に明るくない私には難しかったけれど、それを差し引いても楽しめる。久々、映画らしい映画を見た感じ。ダイアン・レインが素敵。
実話って本当に面白い。 ローマの休日のアカデミー賞受賞の裏で起こっ...
実話って本当に面白い。
ローマの休日のアカデミー賞受賞の裏で起こっていたことなんてまったく知らなかったし、トランボという脚本家のことも初めてしった。
面白いものは面白い。
でも、自由の国でその当たり前のことを評価することが困難な時代があった。
トランボも素晴らしいけど、家族が何にも増して素晴らしい!!
個人的には今年のベスト5に入る名作。
俳優も良かった。
牡牛
アカ狩りがアメリカ映画界に及ぼした影響についてが中心ではあったが、結局の主題は家族愛。
結構政治的に攻めてる部分もあったけど、映画としてはとても手堅い作りだった。
実在の超大スターや名作がたくさん出てきて、映画ファンならそれだけで楽しめると思う。
カーク・ダグラスのそっくりさんは出オチかと思ったら結構がっつりストーリーに絡んできてて笑ってしまった。
「ローマの休日」と「スパルタカス」は予習として見ておいた方が楽しめるかも。
ジョン・ウェインはあんまり似てなかったし、なんか小物に描かれてたけどジョン・ウェイン大好きメリケンは納得したのかな(笑)
普通にめちゃくちゃ面白かったです。
74
ダイアンレインの涙にナミダ。
共産主義者ブラックリストとかあったんですね。
この弾圧に屈せず、ペンの力だけで権利を再び勝ち取った姿はすごい。家族の絆もすごいなー、と思ったけれど。
スパルタカスとかローマの休日とか、この映画をみたら改めて見直してみたくなった。
それにしてもダイアンレインがいい。溜まり溜まった我慢の涙に感動。
見てよかった! トランボの図太さがいい! 失ったものは多いけれど、...
見てよかった!
トランボの図太さがいい!
失ったものは多いけれど、絶対に得たものの方が多いと思った。
波乱万丈、生きがいのある人生に魅せられた。
観てよかった
ブラックリストの時代…思想に名前が与えられ、思想に細かな違いがあれどその名前で悪、正義が決められてしまう時代。正義に反する「悪」は映画界で名前、顔が奪われてしまう時代。息苦しく、悲しい時代。
その時代の中で、それぞれがそれぞれの方法で立ち向かっていく。それは、自分にとっては正義を守る方法であっても、他人から見ればエゴであったり偽善であったり。
本当に息苦しい。
トランボの最後のスピーチはそれらを終わらせる、心のこもったものだった。
「ブラックリストの時代において、英雄も悪役もいない。全員が被害者だ。」
これはトランボにしか言えない言葉だし、なにかがスッと解けた気がした。
見終わって気持ちのいい映画だったなあ。
なにより家族が強い。クレオの表情に、言葉に、夫へのそして家族への愛を感じた。女はどの時代も強いね笑
名前を取り戻した脚本家
ハリウッドのアカ狩りによって仕事も友情も失いかけた脚本家。
偏見と憎悪の中で、家族とともに闘いぬき
名前を取り戻すまでのお話。
当時のハリウッド映画界がよく描かれており、
カーク・ダグラスはじめ、そっくりな配役で
楽しめた。
トランボ役ブライアン・クランストン、妻役のダイアン・レインは特に素晴らしかった。
最近の映画に珍しく、上映期間1ヶ月ばかり経っていた。日曜日、日比谷シャンテの観客は60代の男性が多かった。
スカッ!!!
もう21世紀なのに、まだまだ人種差別とか男女差別なんかもあるけど、アメリカがこういう作品を発表したことは何だかんだ意義あることだと思います。
そんなことよりトランボのあふれる才能を描いただけじゃなく、家族のためにプライドを捨てて安いギャラでよく働いたこと、冷静な視点を持つ仲間に恵まれたこと、そしてなにより素敵な家族に恵まれたこと…幸せになる方法が色々詰まっていた、素晴らしい作品でした。
ヘイルシーザーを合わせて鑑賞
面白い!
扱っている話は結構シリアスだし、ずっと脚本書いてるだけなので退屈になりそうなものですが、要所要所で観客を笑わせるシーンがあり最後まで飽きずに楽しめる作品です。
同時期のハリウッドを扱ったコーエン兄弟のヘイルシーザーも合わせて鑑賞するとより楽しめると思います。
時代の闇を余すことなく表現
かつての時代の暗部を実に軽快なタッチで描きながらストーリーを軽薄にする事なく表現されている良作
戦後アメリカの赤狩りを題材としていて映画の舵取りによっては暗い映画になってしまうところをいいバランス感覚で仕上げていてとても観やすい
トランボ本人のセンスをとても上手く表現出来ていてその点でもよかった
胸のすくような
レッドパージ時代のハリウッドを舞台とした胸のすくようなお話。
実話ものは案外スッキリしない話も多いけど、このくらいスキッとすれば文句ないよな。
それもトランボの才能あっての話なワケだけど…
しかし、主演のクランストンさん、全然存じ上げなかったけど素晴らしい役者さんですな。
ダイアン・レインもエル・ファニングも良かった。
そして、ジョン・グッドマンの怪演…ww
名作の裏に隠された真実はエンターテイメントとしてだけでなく、伝える...
名作の裏に隠された真実はエンターテイメントとしてだけでなく、伝えるものとしての映画を考えさせられる。
今はアメリカが様々な国の権利問題を追求しているが、自由な国と言われる国の全く自由じゃなかった時代を振り返ると単純に非難するのは難しい。彼らにもそういう時代があったのだから…
映画を通して映画を知るのはおもしろい。
カット割や過去の映像、白黒映像の使い方は映像の中に埋没させてくれた。
とりあえず50年代、60年代の映画が改めて見たくなった!
映画を超えた映画!
50年代から70年代、ボクの学生時代は映画の時代だった。しかし、まだ、何も知らず楽しんでいた。これは映画を超えた映画。カーク・ダグラスもジョン・ウェインもプレミンジャーも楽しませてくれた。映画っていいですね、ありがとう。
健全さ
偽名で脚本を書き続ける事で、赤狩りのブラックリストを有名無実化する。
追放から12年。支える家族。その明晰さとユーモアを忘れない姿勢に胸が熱くなった。
辛い状況にあっても。
「名前がどうだろうと主義がどうだろうと、面白いものは売れるんだ、評価されるんだ」という、
ショービズ界の健全さ、経済の健全さ、アメリカの健全さを、誰よりも信じてたのはトランボだったような気がする。
—
赤狩りに立ち向かうテレビマンの実話を描いた『グッドナイト&グッドラック』という映画があった。エド・マーローがテレビで赤狩り批判をしたのが1954年。そこから「赤狩りってやっぱおかしよね」と風向きが徐々に変わりはじめる。
トランボが実名で脚本を発表出来たのは、更にその6年後の1960年。長い年月がかかったなあと思う。
—
この映画の中で印象的だったのは、トランボに嫌がらせをする隣人。
当たり前のことだけど、政治家だけでなく世論…一般の人も、マッカーシズムを支えてたんだなあと思う。
世論に同調する隣人は、60年代になって潮目が変わると、嫌がらせもしなくなる。
我こそが世論と自負してトランボ側をガンガン叩いていたジャーナリスト、ヘッダ・ホッパー。
彼女が完全な潮の変わり目(新しい大統領がトランボ作品を誉める)を目の当たりにするシーンが一番印象深かった。
追:コーエン『ヘイル、シーザー!』にもトランボ&ヘッダ・ホッパーが出てくるけれども、そちらはだいぶ捻っている。本作見てから『へイル〜』見る方が、分かりやすいのではないかと思う。
前振りなのかな?
104本目。
年配者が多いし、昔からの映画ファンだと思う。
やたらウケてた。
僕も面白いと思ったけど、笑うツボがね。
ここでも笑うかって。
アメリカらしい作品で面白かった。
最後のスピーチに向けての前振りなのかな?
●心から尊敬する男のはなし。
ダルトン・トランボが好きだ。その不屈の戦いたるや。彼の作品にはそのまま彼の生き様が投影されている。そうかと思うと、「ローマの休日」終盤にある秘密の共有は、たぶん彼のメッセージ。
とまあ、作品に脚本家の本音がみられて粋なのだ。本作みてから彼の作品たちを観ると、絶対楽しいと思う。
さて本作はそんな彼の半生。当時のハリウッドの様相も知れて興味深い。
「真昼の決闘」が嫌いなタカ派のジョン・ウェイン。立場よりも女を選んだロナルド・レーガン。ネットもない時代に絶大な影響力を誇ったヘッダ・ホッパーの筆致。
怖いもの知らずの「スパルタガス」カーク・ダグラスに、「栄光への脱出」オットー・ブレミンジャー。
時代の本流は完全に反共だ。本作には出てこないけど、ウォルト・ディズニーも本流だ。「エデンの東」エリア・カザンは転んじゃう。チャップリンは最終的にアメリカを追放されている。赤狩りが時代の要請だったことは想像に難くない。
そうして干されてからも、トランボは書いて書いて書きまくった。時にはユーモラスに。決して折れることなく。そんな彼を無口な妻が支える。時代を受け入れる心の広さ。ラストの肉声には泣かされる。の前のケネディもイカしてる。
にしても、彼の映画化は遅すぎる。と思ってたら、アメリカで本作は、当時の社会主義のあり方を検証してないだろうと、保守派から叩かれたらしい。それほど難しい問題なのだろう。
ノンキなのは承知だけど、さまざまな考え方を受け入れられる世の中であってほしいもんだと切に願う。
理解しようとすること
当時の人々にとって、共産主義は脅威に感じられたから、人々は弾圧が正しいと信じた。過激な思想に脅威を覚えることは心情として分かるけれど、解雇や収監はやり過ぎだったと思う。その人となりを見てもトランボは過激な思想というのではなく、おそらく育ってきた環境などから、貧富の差や特権といったことを不条理と思い、声をあげる勇気があった。
なのになぜそのような弾圧が行われたのかと考えると、映画の中のヘッダのように、他人の考えを聞かず、理解しようとしなかったためではないかと思った。
また、トランボは出所後、家族を失いそうになる。そのときに繋ぎとめたのは妻の言葉だが、トランボが妻や娘を理解しようとしたからでもあるのではないか。
トランボには文章を書く才能はもちろん、柔軟な思考の持ち主で、頭の回転が早くユーモアもあり、不屈の精神も併せ持っていたのだろう。それでも、家族がそばにいなければ、あれほど幸せそうには見えなかったと思う。
インコ?を頭に乗せている姿に和み、思わず笑みがこぼれた。やはり、優しい物語を書く人なのだと思った。
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