劇場公開日 2016年7月22日

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「戦後すぐの醜いアメリカ腐敗に背を向けない姿に感服」トランボ ハリウッドに最も嫌われた男 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5戦後すぐの醜いアメリカ腐敗に背を向けない姿に感服

2016年11月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

難しい

まず私はダルトントランボが「ローマの休日」の脚本家とは知りませんでした。
知らない彼の半生のドラマだとして観たので、一層面白く感じました。

赤狩りされ、友人に裏切られ、強制的に収容所に入れられ、職を失っても懸命に家族と生きる姿はある意味リアルです。

一部の利権連中に牛耳られるアメリカ、、、
この1940年後半から50年代のアメリカが私は嫌いです。
(同じ年代アメリカ人達の利権だけの為に牛耳られていたキューバへゲバラやカストロがキューバ革命を起こしたのもこの年代で、同じ感が芽生えます。)

時代は徐々に彼の脚本を求め始め、自分の権利を取り戻して行くトランボ。
最後のシーンでのトランボのセリフが印象深いです。
「善と悪はいない、、、いるのは被害者だけ、、」

昔の洋画作品を知っている映画人にオススメします。
(知ってる人物ネタなどあり、ニヤケてしまうシーンがあります)

暗い落ち込む映画ではありません。
もう上映している映画館は少ないですが、メディア化した時観ていただきたい映画です。

巫女雷男