「真実とは何か」ニュースの真相 耶馬英彦さんの映画レビュー(感想・評価)
真実とは何か
George.Walker.Bushはアメリカ史上最悪の大統領だ。同時期に総理大臣だった小泉や暗愚の宰相アベシンゾウを選んだ日本国民も同レベルであると言える。他の国も似たり寄ったりで、要するに世界中のレベルがその程度なのだ。
George.Bushは特に特に酷い。911のテロ被害を受けたからと、ありもしない核兵器をあると強弁して無理やりイラクを攻撃し、たくさんの人を殺した上に、たくさんの米兵を精神異常にした凶悪犯人である。全米ライフル協会の支持を受けていて兎に角武器を使うことが大好きな上に、軍需産業にバックアップされているから、需要を生み出さねばならないという背景もあったが、弾丸やミサイルが余っているからという理由で殺された無辜の人々はたまったものじゃない。アメリカ国民がこんな男を選んだと考えると、アメリカという国がいかに病んでいるかがわかる。アメリカほどではないが、日本を含めた他の国も、多かれ少なかれ病んでいる。
映画はそんなBushが再選を目論んでいるときに、Bushの経歴詐称を報道したテレビ関係者の物語だ。
綿密な調査を行ない、真実であるとの確かな心証が得られてから報道したものの、報道直後から政府関係者による様々な圧力によって事実が捻じ曲げられていく。
実際の事件では間違っていたとされる報道だが、映画では間違っていたのかどうかは不明のままだ。この姿勢は、真実というものがどこまでも観察者によって左右される相対的なものであるという観点から、正しい姿勢だ。
Robert.Redfordが覚悟のあるアンカーマンを好演していて、ジャーナリストのありようについて考えさせられる。権力になびいてばかりの日本のマスコミ人とは大違いだ。