「何処にでもある奇跡」バンクシー・ダズ・ニューヨーク shantiさんの映画レビュー(感想・評価)
何処にでもある奇跡
バンクシーの作品は貧しい地区の片隅に突如として現れ、人々に混乱をもたらす。その混乱に対して作品群はただ沈黙を保ち、寓話的な物語を紡ぎ出す。まるで神がそこに降臨したかのように、それぞれの人々の反応が示唆に満ちていて、とても興味深い。美術館に納まっているマイスター達の作品が、一見美術とは縁の無さそうな人々の心情を良きにつけ悪しきにつけこれほどまでに揺さぶっただろうか?優れた芸術は説明の必要も無く、ごく普通の人々が持っている「直感」がいとも簡単に捉えることが出来る「奇跡」を宿している。
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