ハロルドが笑う その日までのレビュー・感想・評価
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残念な人オンパレード
店を潰された逆恨みとして復讐ならわかるが誘拐なんて手の込んだ手段をとるものだろうか?
案の定、向こうから跳びこんできたなりゆき誘拐という奇妙なプロット。
こんなに緩い犯罪ものも珍しいし、登場人物がこれほど残念な人達ばかりというキャラクター設定も度を越している。したがって「切ないのはお前だけじゃない」という気づきを生み、マイナスとマイナスが掛け合わさってプラス思考に傾く力学。リアリティのなさが逆にリアリティを生むという高度な映画かも知れませんね。
年寄の暴走映画、「人生に乾杯」や「ジイサンズ」よりは奥が深いがハチャメチャな暴走老人「RED」のほうが娯楽性があるし、老いの人生を真面目に考えたいならクリント・イーストウッドの映画の方が好みではありますが北欧味もたまになら良いかもしれません。
人生の悲哀がシュールに
イケアのイメージから想像すると、もっとポップで軽いかと思ったけど、案外考えさせられてしまう1本。
コメディタッチに展開はしていくものの、数少ない登場人物はそれぞれ、もどかしい思いを抱えながら生きている人ばかり。
雪降りしきる寒々とした光景のおかげで、苦悩が余計に深くて重く…。
己の全てをぶっつぶした男を、うっかり当初の希望どおり誘拐できてしまうものの、気分は晴れないハロルドが、トコトンついてない自分に突然おかしくなって高笑い。
やっと笑った、ハロルド!
いろいろあるけど、人生、結局は気持ちの持ちよう!
なんかこっちまで笑えてきた。
誘拐ではなく家出
心を穏やかにするような映画だった。
ホッコリとしていて周囲の人もクスッと笑っていた。
誘拐という形で3人は行動を共にしたわけだけど、結局家族の元に戻るという家出に近い感覚だと思った。
北欧の景色と音楽も(*゚∀゚*)イイネ!!
エンディング後にノルウェー旅行の広告がでてきたのがクスッときた(笑)
お人好しな映画
チャップリンが娘さんに言った言葉に「風で帽子が飛ばされたら、誰でも拾ってあげようとするだろう」というのがある。
死にかけた老人(ハロルド)を少女が助けるところから物語は始まる。頼まれもしないのに……
少女はハロルドの企みに同調しつつも嘘のターゲット宅を教える。老人に誘拐させないために…
それでも誘拐されたIKEAの創業者(カンプラード)は、持ち前の洞察力を発揮して誘拐の欠点を指摘してより自らを窮地へと追い込んでしまう。
クライマックスは自分と同じように店に火をつけようとするカンプラードをハロルドが銃を使って阻止する場面。誘拐の道具が救いの道具となるところが人生の妙。
不幸を一杯その身に受けながら、一銭にもならないお人好しが止まらない。僕ら人間て不思議ですね---そんな映画です。
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