劇場公開日 2019年4月19日

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「思っていた以上の出来映え」シャザム! 悶さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0思っていた以上の出来映え

2025年1月3日
PCから投稿

【鑑賞のきっかけ】
マーベル映画が、アベンジャーズとスパイダー・マンのシリーズの終了とともに、勢いを失っている中、対抗していたDCコミック系統で見逃していたものはないか、と探していたところ、目を付けたのが本作品でした。

【率直な感想】
<最初は、コメディ控えめ>
最初から、コメディタッチ全開の作品かと思っていたら、そうではありませんでした。
シャザムに変身できるような少年ビリーは、母親とはぐれて孤児になってしまい、里親ファミリーに引き取られるものの、他の里子たちと打ち解けないというのが、冒頭の展開。
このまま、孤高のヒーローになるのかと思いきや、大人のヒーローに変身してしたものの、どうしていいのか困っているところを、里子のひとりで、ヒーローオタクのフレディに助けを求めるところから、明るいセンスのヒーロー物語としての展開が始まります。

<だんだんに強くなる>
ビリーは、フレディとともに、シャザムはどんな能力があるのか、いろいろ試してみるのですが、この辺りから、笑えるシーンが増えてきます。
でも、その能力のすべてを知る前に、シヴァナという悪役が現れてしまう。
シヴァナもビリーと同じ特殊空間で、超能力を授かったからか、力は互角で、経験値が長い分だけ、シヴァナが戦いを有利に進めていく。
この戦いの中で、シャザムが新たな能力を発見して、だんだんに強くなっていく展開には、楽しい要素が詰まっています。

<だから、里親ファミリーなのか>
ビリーが引き取られた家には、ほかにも5人の里子がいます。
いわゆるファミリー映画としての要素取り入れ、血は繋がっていないけれど、本当の家族のように暮らすファミリーとしての絆を表現したいための設定かと思っていました。
確かにその側面はあるのですが、物語の後半で、「里子が沢山」という設定が、思わぬ形で花開きます。
この展開には驚かされるとともに、ラストに向けて、物語に引き込まれていきました。

【全体評価】
本編の最後のワンシーンは、予想できる範囲ではあるけれど、思わず笑みがこぼれてしまいました。
無理に笑わせようとするのではなく、思わず笑ってしまうという程よいコメディタッチと、同じDCコミックヒーローのスーパーマンやバットマンに負けないくらいの力を付けていくシャザムの姿が、よいバランスで配合され、素直に楽しめる娯楽作として仕上がっていたと思います。

悶