劇場公開日 2019年4月19日

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「鑑賞記録」シャザム! ハッピー・ホーガンさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0鑑賞記録

2019年4月28日
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鑑賞方法:映画館

○近作のアクアマンが壮大すぎる一大アクションエンターテインメント作品であったのに対し、本作は実に小規模で、いい意味で軽い仕上がりの作品だったと思います。ギャグやコメディ演出など多分デッドプールを意識してると思うんですが(宣伝のポスターなんかは特にデップー1を意識してると思うんだ)、エログロブラックジョークてんこもりだったデップーに対して、おバカでしょーもない(褒めてるよ)クレヨンしんちゃん的ギャグであったように思います。大衆向けのエンタメ作品ではあると思いますが、本作についてはものすごくティーンエイジャー向けだったように思います。何にも考えずに観ていられる、そんな良さがあったんじゃないかな。

○本作を観て感じたのは、純粋でピュアであるということはイコール性善ではないし、転じて性悪にもなり得るということ。子どもを相手にする職業柄、「その根性を叩き直してやる」的な状況によく遭遇するのですけれど、悪さをする子って(もちろん悪さをしてやろうという意思をもって悪行に及ぶ輩もいますが)善とか悪とか深く考えずに好奇心と衝動で動いている場合もあるのかなって、ビリーの姿を見て感じました。加えてマークストロング演じるシヴァナのように抑圧された精神が承認欲求を増長させてしまうのかということも考えさせられました。

・面白かったんだけど、クライマックスに訪れるある展開からが少し長く感じてしまって。クリーチャーどもも実体がないからかぶっ倒したという実感が湧きにくい…なので延々と殴り合いしているような感じがして。。戦闘シーン自体も特別目新しい感じはなかったので、まあ、こんなもんかなあって。

そういえば「血のつながりを持たぬもの同士は家族になり得るのか」っていうテーマ、GoGやデップーでも扱ってたなぁ。そう思うと、本作に出てくる「実の」家族が押し並べてイヤな感じだったのも、今日的で全世界共通の課題なのかなとも思えてくるし、現実にそのような境遇にある人たちが温かい、人同士の輪を見つけられるようにと願ってやみません。
アベンジャーズもいいですが、ハートフルなホームコメディをGWに鑑賞するなんてどうでしょう^_^

ヤッター