「タイトルなし」ザ・フラッシュ ソルトンさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
久々のDCEUシリーズ初期作品との関連が強い作品だったが、変な重さも無いし内容も解りやすい。主人公周りはコミカルだが、他のヒーロー達が魅力的で感動有り、迫力満点のバトル、変化した世界の小ネタも満載で楽しく、なかなかの良作だと思った。
同じ役者が演じる現在と過去のフラッシュが手を合わせて活躍する作品なのだが、最近の作品なら当たり前なんだけれど、映像的な違和感は全く無かったし、全く違った人生を送った事で全く違う性格に育った人物を演じ分けているのは凄い。
ただ、そんな事よりもバットマンがベン・アフレック版、マイケル・キートン版共に滅茶苦茶カッコいい。これだけでも観る価値が有る作品。モジャモジャ髭なんかを剃ってサッパリしたマイケル・キートンの素顔が映った時には少し目頭が熱くなった。
スーパーガールも素晴らしく、クールでキュートな顔立ちが何とも言えない。先と同じ事を書いてしまうが、これだけでも観る価値が有る。それだけに彼女が生存するルートが無い事は悲しい。シリーズ的にも、コレっきりっぽく勿体ない。
とにかくフラッシュ以外のヒーローが滅茶苦茶良くて、フラッシュ1人、と言うか2人が足を引っ張っている感じ。スピードが売りのヒーローなのに止まった世界で歩いているだけとスピード感も出せていない。
自分的には面白いところと面白くないところの落差が激しく評価が悩ましい作品だった。作品のテーマだから変えられないんだろうけれど、滅茶苦茶ワクワクさせてくれた戦いの結末が敗北で終わってしまう事も辛い。結末を変えようと何十年も孤独にもがき続けた老人フラッシュの気持ちがよく分かる。
DCEU次回作以降に出てくるのかは知らないが、ジョージ・クルーニー版バットマンの活躍を、もう1度観てみたい。