パリ、恋人たちの影のレビュー・感想・評価
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【仏蘭西人の恋愛観とは、皆こんな感じなのだろうか?不倫をしても、又元鞘。ジューテムの国だからなのだろうか?】
■自分の夢を捨て、夫・ピエールと共にドキュメンタリー映画を制作する妻・マノン。
だが、ピエールは若い研修生・エリザベットと恋に落ちる。
ピエールが既婚者であると知りながら関係を続けるエリザベットは、ある日浮気相手と密会するマノンを目撃し…。
◆感想
・画はモノクロームという事も有るだろうが、綺麗である。
・だが、ピエールと妻マノンの浮気の理由が巧く描かれていない。
<お国柄なのかな、と思ったが今作品は流石にフランスでも受け入れられなかったようだ。
ナレーションを担当した監督の実子で、今や仏蘭西映画を代表するルイ・ガレルの声は魅力的だが、フィリップ・ガレル監督作としては、”うーん”と思ってしまった作品である。>
ありがちな話だけれど…
この二人、どうなるかと思ったけれど何のことはない、結局「やっぱり、あなたが一番、君が一番」とは!人騒がせな映画だ。
幸せすぎでしょ。結構うらやましい。
結局、二人はちょっと思慮が足りず、相手に甘えて油断があった。
特にピエールの方。子供っぽさが目につく。
一度壊してみないとマノンの存在の凄さも、自分が一人ではやっていけないこともわからなかった。人間ってダメなものだから、そうやって、時々活をいれないとダメかもしれない。
そんなことを細部にこだわりながら伝えてくれていると思う。
可愛そうなのはエリザベッドだった。外見につられ彼に恋し、自分を安売りし、鬱陶しい女になってしまった。マノンと根本が異なる。彼女は幸せになれるのだろうか?
¨嘘もバレなければ真実になりうる”
“嘘もバレなければ真実になりうる”
男は平気で妻を裏切るが、一旦妻に裏切られた真実を知ると動揺する。
作品中には「男とはそんなモノ…」と言ったナレーションが有るが、まさにそんな男の愚かな面を露わにする。
全編モノクロの為に。より一層心の焦燥感で有ったり、不毛な愛に対する寂寥感等が、光と影のコントラストによって表情等で浮き彫りになって行く。
多少ナレーション過多による説明が多くはなっているが。トリュフォー作品。とりわけ『恋のエチュード』辺りが好きな人にはすんなり観られるのでは?と思う。
結構ドロドロとした話で有りながら、最終的にはあっさりとした印象なので、物足りなく感じる人も多いのでは。
個人的にはとても面白く観ました。
(2017年 1月30日 シアター・イメージフォーラム/シアター1)
男にイライラさせられるけど
激しく揺さぶられるほどの衝撃は無かったけれども、男が浮気相手と初遭遇した時のつなぎ方といい、ついに破局へと至る際に男と女が向き合うショットといい、安定した良さは勿論ある。ジャン=ルイ・オベールの劇伴は思ったよりもあっさりしていた。
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