「抑圧から生まれる性的好奇心と反抗心」裸足の季節 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)
抑圧から生まれる性的好奇心と反抗心
トルコの田舎町で暮らす5人姉妹の物語。
古い慣習のせいで、自由のない彼女たち。
男子と水遊びしただけで、外出禁止。
厳格な叔父は、監獄のように家を塀や柵で囲い、家の中では良妻養成が始まる。
結婚には純粋でなくてはならないために、処女検査まで行わされ。
肩車が淫らな行為?ふざけんなって言いたくなる。
とにかく、彼女たちの抑圧された姿は見ていて苦しい。
そして、1人、また1人とお嫁に貰われていき…
伝統や慣習の線引きって難しいですね。
これが昔からのこの地域での作法だと、守ることもできるけれど、時代に合わせておかしいところは修正、というか、統一というかを、していかなければならない。
基本的に男装女卑なんですが、婿側にも決定権ないように思いました。
「息子に代わって婚礼」ってなんだよ。
結婚しても見られながらの初夜って…
出血ないから処女じゃない?
必ず出血あるわけじゃないでしょ。
🍒の自分でさえわかるわ。
ただし、これは末っ子ラーレの勇気の物語。
みんなで行ったサッカー観戦(ここのエミネ叔母さんはナイス!)、嫌々ながらよくしてくれたヒーロー・ヤシン、そして、最後のハラハラ脱走計画。
もう、5人で集まることはできないけれど、彼女たちのちょっとちょっとの反抗が、大きな力になることに、こちらが勇気をもらいました。
ハッピーエンドで本当良かった。(次に胸糞映画観る予定というのもありますが、)バッドエンドなら、軽く病んでました笑
人は清くあり続けることはできない。そもそも清いとは?
抑圧されれば、なおさらのこと。
自分の話で申し訳ないが、自分も気づけば性に目覚めていた。誰に言われるでもなく。
これは決してトルコの田舎町だけの話でなく、とても身近な話なんだと感じました。