「「悪意のない過ち」に気づかないうちは、本人も周りの人間をも不幸にする」はじまりへの旅 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
「悪意のない過ち」に気づかないうちは、本人も周りの人間をも不幸にする
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この家族に肯定的な意見が多いことに、大きく違和感を感じずにいられない。
信念のある子育てを徹底していることには頭が下がる。それが、「普通」でないとしても。変人であることを否定するつもりもない。家族愛は強固だし、一人一人がたくましい。
だけど、どうも違うんだよなあ。
徹底したコメディなら笑って面白かったんだろうが、どこか説教クサかった。
たしかに、食事中にゲームに気をとられるような子供がいいはずはない。しかし、だからと言って、8歳(だったか?)にして合衆国憲法を諳んじ、その精神を自分の言葉で語れるようになることも、どうかと思う。そりゃ頭脳明晰で結構だろうが、この年代は友達と遊び、子供社会における社会性を身に付けることの方を、僕が親なら優先したい。
結局、ミッションのいくつかは犯罪なのだ。
救いは、親父が自らの「悪意のない過ち」に気づき、最後にようやく、ちょうどいい着地点での生活をはじめたことくらいか。
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