ルイの9番目の人生のレビュー・感想・評価
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直球的な謎掛けにオチも直球で
序盤で観客には直球で謎が提示される。
「ルイはなぜ崖から落ちたのか」
「ルイはなぜ生まれてから何度も危険な目にあっているのか」
その謎ときが物語の軸になるのだが、犯人扱いの父親が逆に被害者なのはミエミエ。
もはや、容疑者は母親か本人か。だが、赤ん坊のときは本人はあり得ない。
というわけで多くの観客が物語の前半でおおよそのオチに気づいてしまう。
もうひとひねり欲しかったかな。
母親の病気についても観客が一般的な話として知っている、知らないでだいぶ
オチへの衝撃がが変わるでしょう。
思いがけないホラー
はっきりとしたネタバレ内容ではないですが、読んだら気づいてしまうひともいるかもなので「ネタバレ」設定しておきます。
登場人物少なめなミステリー、というところでしょうか。始まりは幻想的で可愛らしいのですが、、ホラー映画で有名な監督とは…どうりで演出がホラー。
ホラー観に来たつもりはなかったのに(泣)絶対観客を怖がらせたかったに違いない…。普段あまりこういった映画を観ないので免疫がないからか、監督の思うつぼでした。
けれども内容は、「家族」という美しくも重たいテーマ。観るひとにもよるのだろうけど、私にとっては両極端の親の愛について深く考えるきっかけになりました。もともと涙もろいのですが迂闊にもラストでほろりしてしまいました(^^;
非常に稀有な人生を送るルイですが、世界には彼と似たような境遇の子供たちもいるのではと思うと、胸が苦しかったです。
結論としては、自分へのご褒美に、金曜のレイトショーで、超かわいい男の子と美しい映像を観られただけで満足です。
ハリー・ポッターのダニエル・ラドクリフ君を初めてみたとき以上の衝撃でした。何という美少年。あんな子供欲しい。
不思議系ミステリーかと思ったら違った。笑 全体通してテンポが独特で...
不思議系ミステリーかと思ったら違った。笑
全体通してテンポが独特で、だから奇妙ではあるんだけど、もちょっと観易くしてほしかったなー。
パパが良かった。
展開を察せても、ゾッとする
最初はよくわからないなぁと思いながら観ていました。
しかし、終盤を迎えるに連れて暴かれていくルイを含む親子3人の秘密。
展開としては勘のいい人は途中で気づいてしまうかもしれませんが、それでも背筋が凍るような怖さがあります。
美しい女性の魔性と人の異常性がよく表れてる映画だと思いました。
想像してたのと違う
もっとファンタジーな要素がある作品だと勝手に思い込んでいたせいもあり、ありがちなラストでがっかり……
序盤で何故ルイが頻繁に事故に遭うのかなんてわかりきってるし、オチがミュンヒハウゼン症候群なんて、今までもドラマや映画でも題材にされてきてるものだし、何の新鮮味もなく残念でした。
金返せとは言わないけど、損した感じはありました。
こじんまりした展開。
タイトルから、もう少し壮大なダークファンタジーを想像していたのですが…サスペンス的要素の方が強いのかな。決して悪くは無いですが、意外とこじんまりした展開でした。
バーバラ・ハーシー、最近お婆ちゃん役が板に付いて来ましたね。
『怪物はささやく』に似たテイストの不思議な少年の物語
リズ・ジェンセンによる世界的ベストセラー小説『ルイの九番目の命』を、これまでホラー映画を中心に手掛けてきたアレクサンドル・アジャが監督したもの。
9歳のルイ・ドラックス(エイデン・ロングワース)は、母親ナタリー(サラ・ガドン)と二人暮らし。
これまでの人生で事故に遭ったことは数知れず、死に直面したことも8回ある。
自分では「事故多発症」といっているが・・・
そんなルイの9歳の誕生日、別居していた父ピーター(アーロン・ポール)を交えて一家三人でピクニックに出かけたが、ルイは崖から海へ転落してしまう。
心肺機能が停止した状態で見つかったルイは、脂肪告知がされてから2時間後に奇跡的に蘇生する。
しかし、意識は戻らず、昏睡状態のまま。
主治医は小児昏睡の権威で名医アラン・パスカル(ジェイミー・ドーナン)。
ルイは、昏睡状態の中でも自分の意識はあり、過去の出来事に想いを馳せている・・・
というところから始まる物語で、ルイの無意識下の想いと現在の実時間の出来事が交互に描かれていく、というスタイルをとって映画は進んで行きます。
なので、この語り口についていけるかどうかが、まずひとつの難関。
時制はややこしく、その上、現実の出来事の多くも昏睡しているルイからみた現実という感じもするので、ルイの意識下なのかどうかが判然としないところもあります。
こういった少年のフィルターを通した、現実とも意識下のファンタジーがない交ぜになった映画といえば、近作では『怪物はささやく』を思い出すところ。
テイストは近いが、あちらは少年の成長譚というのが早い時点でわかるのでそれほど混乱もせず、もどかしくもないのだけれど、こちらは主人公の少年ルイが昏睡したままなので、もどかしい。
テイストが似ているといえば、映画冒頭からルイは正体不明の見知らぬ存在と語り合っているのですが、それが海底深くに棲む謎の生物というあたりも、似ているかもしれません。
とはいえ、着地点は『怪物はささやく』とは異なり、ルイの転落事故の顛末のほか、彼のいう「事故多発症」の真相も明らかになっていきます。
結末的には、「なるほど」とも思うのですが、同じようなネタはテレビドラマでもあったかもしれません。
ですが、そこへ至るまでの語り口には、はっとさせられますし、ルイとパスカル医師との精神感応など超常現象的な描写もあり、ここいらあたりは好き嫌いが分かれるかもしれません。
ルイ役のエイデン・ロングワースの不可思議な魅力は印象的、母親ナタリー役のサラ・ガドンもオールドファッションの美人の魅力があります。
彼女の存在によって、はじめ、物語が21世紀とは思えず、50年代ぐらいの話かと思いました。
(あ、もしかしたら、それぐらいの時代の設定の方が納得がいくかもしれません)
なお、本映画は元々『イングリッシュ・ペイシェント』のアンソニー・ミンゲラ監督が映画化を進めていたらしく、脚本は息子のマックス・ミンゲラが担当しています。
虹色に輝く良質サスペンス
9年で9回死にかけた少年の生い立ちを巡るミステリ・サスペンス。
あらゆる面でバランスの良い、良作だった。サスペンスとしても脚本のクオリティは高いし、もう1つの主題である家族愛をとっても、感動のシーンは全く嫌味じゃない。所々ドキッとする演出があり、ホラー映画かよ。とも思ったが、それは監督がホラー映画出身だと知って納得。主人公の昏睡状態における描写はまるでファンタジー映画を観ているようだった。
ナタリーを演じるサラ・ガドン、滅茶苦茶美人だな!とお思いの方も多かったはず。私もどこかで観たような気がして、調べると彼女、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『複製された男』に出演していた。確かに出てた。こういう薄暗い闇を抱えたメンヘラ若奥さんがハマり役すぎだ。美貌に何度も引き込まれそうになるが、やはりどこかワケあり感があり、演技なのだろうか?だとすれば相当凄い女優である。
ルイは9番目の人生である昏睡状態が、今までで一番心地よいと言っていた。このセリフに私は、なんと幻想的で素敵なんだろうと感動した。しかしその9つの人生もあのメンヘラナタリーによって意図的にもたらされたものなのかと考えるとちょっと気持ちも冷めてしまうのが残念。ファンタジーとサスペンスはやっぱり共存し得ないのだろうか。
ダークファンタジー
生まれつき不遇な事故や災難に見舞われ九死に一生を経験するルイ。
正真正銘の9回目の命の危機に直面したルイは、昏睡状態となっていた。
ルイを愛するママと、行方不明になったパパ、事件性を感じる警察、小児昏睡専門医、ルイを取り巻く大人達の間にルイの人生の真実は隠れていた。
タイトルだけで判断し、感動モノだと意気込んで観に行ったら、まさかのダークファンタジーで意表を突かれ大焦り(笑)
大人達はずるいんですよね。
納得出来るけど、なんか観終わったあとにザラつくこの感情はなんでしょうかね?
まぁ伏線は回収されるし、感動モノと思わずに観れば納得のストーリーだったのかな?(笑)
唯一、望んだ世界にたどり着いたルイだけが救われたのかな…悲しい物語でしたわ。
ルイの9番目の人生
2018年6本目の劇場鑑賞。
リズ・ジェンセンによる世界的ベストセラー「ルイの九番目の命」をアレクサンドル・アジャ監督で映画化したミステリー・サスペンス。
9歳の誕生日に崖から転落して昏睡状態に陥った少年の数奇な人生と、
その裏に隠された切なくも驚愕の真相をミステリアスかつファンタジックに綴る。
原作は未読。
冒頭で、
ルイが誕生のときから生死にかかわる事故9回をルイの語りでコミカル風に描かれる。
しかし生き返ったルイは昏睡状態で眠っている状態で、
視点がルイだけでなく、
医師や母親や精神分析医にころころと変わる展開。
ジャンルもサスペンス?ファンタジー?ミステリー?と様々。
ルイの運命に隠された秘密も割と普通でした。
本作の情感あふれる奇想世界を監督したのが、
アレクサンドル・アジャ監督なのだが、
アジャ監督のこれまでのキャリアは「ハイテンション」「ヒルズ・ハブ・アイズ」「ミラーズ」「ピラニア3D」といったゴア描写のホラー作品が多かったが、
前作の「ホーンズ 容疑者と告白の角」から、
ホラーではない脳の領域を検索するテーマが通じる作品を撮っている。
またホラーに戻って欲しい。
ひねりの効いたストーリー展開が秀逸
現在、過去を行き来しながら映画は進む。前半はやや退屈。(後半のストーリー展開を自分なりに予測しながら過ごす)だが、後半45分ごろから面白さが急加速。アーロン・ポールの風貌が効果的。泣けるミステリー映画である。
不思議な感覚の映画
ファンタジー風な切り口から入って、ミステリーやホラー、最後は人間ドラマの要素まである、不思議な感覚の映画。陳腐なミステリー映画になってしまいがちな話を、この演出と子役のエイダン・ロングワースの名演技が救っている。
ワオ
13本目。
スゲー面白かった。
脚本がいいんだろうね。
ずっーと観いってた。
子役がいいし、ママはキレイだし。
ま、男なら分かる。
タイトルだけで判断すると、お涙頂戴的なストーリーかと思ってたけど、面白かったからいいか。
休出のモヤモヤが大分スッキリ。
ちょっといただけない物語
原作は読んでおりません。ポスターがかなり昔のホームアローンに似ていたためにほんわかしたホームドラマと思いきや。。。。。。。。
サイコホラーであり、私の趣向とはかけ離れていて受け入れられないものでした。主人公の母親と既婚の担当医師が不倫して子供ができて最後はその母親の元に行くというインモラル部分付き。ちょっと好きになれない。劇場を出た後も後味の悪さが残りました。
デートには向かないです。
誘導
赤ん坊の頃から何度も病気や事故で死にかけた経験のある少年が9歳の誕生日に両親とピクニックに出かけた断崖から転落し、一度は死んだものの蘇生したが昏睡状態となる話。
進行して行くストーリーはタイトルとは関わりなく昏睡状態である少年の夢の中の話や死にかけたこと以外の過去の話と、モテモテの母親の話で、行方不明の父親を絡めて少年の転落事故の真相を追うサスペンスという展開。
過去の話でチラチラみえる事と現在の母親の素行や言動で先が読めてしまうし、流れ的には上手く持って来ているもののサスペンス色が強いのにオチへの流れがオカルトなのはねえ。
何となくそうなるかなとは感じたけれど最後にはタイトルを絡めて良いまとめ方しているし、タイトルやCMで事前にイメージしていたものとはまるで違ったけど、それなりには楽しめた。
不穏な空気と印象的な海のイメージ
不思議な物語だなと
オープニングではルイの今までに遭遇した命の危険が語られ、彼の人生を軽く紹介してくれる。
そこから、現在パートに移る。
崖から落ちて、ルイは意識不明。容疑者の父親は行方不明となり、指名手配とサスペンスな要素が続く。
そこに担当医パスカルが絡んでいくのだが、母親がどこか不穏な空気を醸しだしつつ、パスカルへの距離を詰めていくので、まさしく「男ってバカだな」状態に
最初は意識不明のパートと彼のモノローグで語られる過去がどう結びついて、どういう結末を迎えるのか予想がつかなかったが、“真犯人”については割と早い段階に察せるので、そこのハラハラはない(それでもどのような結末を迎えるのか気になって行くのだが)
彼の過去が明らかになるモノローグパートも彼の家族や彼自身に不穏な空気といか怪しげな雰囲気がずっと漂っているので目が離せない。
そして、パスカルの悪夢や奇妙な手紙から物語は予想外の展開へとシフトする。
パスカルとルイが何故あのような形で繋がり、手紙を書いたり、催眠状態時にはルイの経験を語ることが出来たのかは不透明(納得しきれない部分ではある。そこまでリンクするほど傾倒していたかと言われると?だし、母親の誘惑に負けてるし)だが、そこは置いておくか。
真相としては今までの全ての命の危険は母親が犯人であり、彼も大きくなるにつれ自分から母親の望むように命の危険に晒されにいったというわけで
自分と血が繋がっていながらも、歪んだ愛で繋がった母親と血の繋がりは無くとも真っ直ぐな愛で繋がっていた父親との親と子のドラマだとまとめればいいだろうか?
そこにどこかファンタジーというか不思議な要素が加わり、物語を盛り上げていると言えばいいかな?
あとは海のイメージが印象的(落ちた場所やクラゲのイメージ、シーワールド、“愛してる“の時に言ったセリフ、そしてエンディングの曲)
全て分かった上でのラストの父親とのシーンは愛を感じる良い場面でした
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