「共生という名の強制」スター・トレック BEYOND 映画イノッチさんの映画レビュー(感想・評価)
共生という名の強制
え? 監督は、エイブラムスではないの?
J・J・エイブラムス は、今回製作には携わってはいるものの、監督はジャスティンリン
この奇妙な理由を、AIが一瞬で教えてくれて納得した 超スッキリ
製作側に回った最大の理由は、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の監督に専念するためとのこと AIってマジ凄い!!
ジャスティンの代表作『ワイルドスピード』を彷彿とさせるバイクシーン
J・J・エイブラムス 製作のドラマ『フリンジ』にも繋がるバックボーン
このコラボ最高です
5年間の調査という設定にわざわざしておきながら、
3年後が主な場面として描かれるのは、何とも不思議だけど
3部作の中では1番好きな映画だった
特にカークがジェイラを助けるシーンはいいね!
人間的な異星人として描かれた女性では(他の映画作品も含めて)
群を抜いて綺麗だと感じたのが彼女:ジェイラだ
少しだけ『鬼滅の刃』の上弦の鬼"猗窩座"を連想させる顔だからかな
裏切り者でクラールの一員だったカラーラと、シル少尉がそっくりで、
注意深く観てなかったら、何が何だか分からなくなります
今回も見どころは、沢山あるけれど
やはり、ティーナックス側の攻撃シーンは必見
無数の小型機が、「鰯のトルネード」みたいに一斉に飛んできて、船体に穴を開け、刺さった先からクラール人が侵入してくる
攻撃力は、農作物をあっという間に壊滅させる「イナゴの大群」を連想させる
絶体絶命のヨークタウンを救ったシーンは、観ていて「かい…かん」(薬師丸風に)
そしてマイナーだけどアルテミット星の植物や虫も Good
興味深いのは、3部作とも「多種族共栄」という連邦の理念が反感を買い、戦いを仕掛けられ、連邦側が勝利したこと
皮肉にも、今、世界でも日本でも起こっている「多文化共生」によって、国が崩壊していくさまと、どこか似ている点だ
地球でも宇宙でも共生なんて無理なのでは?
共生という名の強制なのではないかと改めて考えさせられた映画だった
この映画で初めて知ったアントン・イェルチン(チェコフ役)
吹き替え版でしか観ていないので、どんな声なのか聞いてみたい
17才という設定の中で、いい味出してるなぁと感心したのに、
調べてみると、なんと27才の若さで事故死
エンディングに追悼メッセージが流れたそうだ
3部作も続けてみたせいもあって、彼にも感情移入しすぎたみたいで
追悼動画を見ると、英語が分からないけど、難病と闘う彼を思い
まるで知人が亡くなったかのように号泣してしまった
彼が監督として構想を練っていた作品が、未完のまま終わったのも残念でならない
公開前の2015年に死去した老スポック役のレナード・ニモイ氏も含めて
ご冥福をお祈りいたします
PS J・J・エイブラムス 製作による第4部作目の企画が一刻も早く進みますように