「スターウォーズと同じことやっても…」スター・トレック BEYOND SP_Hitoshiさんの映画レビュー(感想・評価)
スターウォーズと同じことやっても…
トレッキーってわけじゃないんだけど、スタートレックに求めてるものってこれじゃないんだよなー、って思ってしまう。
えらそうに言ったものの、新とボイジャーを観てたくらいなので、もしかしたら的を外してる意見かもしれないけども。
スタトレの何がスターウォーズと違うかと言ったら、それはSF的な面白さじゃないのかなあ。
未開拓の無限の宇宙に出て行く壮大感、常識を揺さぶられる異文化との出会い、緻密な考証に基づいた世界観、SF的仕掛けのどんでん返し…。
そういうのが観たかった。
あとは、スタトレがスターウォーズと明確に違うのは、現実世界とつながっているかどうかというとこ。スタトレは、僕ら自身の未来を描いた話なんだよね。
そういう特別な世界観で、もっとできることがあるんじゃないかなあ。
スタートレックというファンタジー世界を完成させることにこだわってしまうほど、現実との剥離が激しくなる。それよりも、現実とのつながりというリアリティを深めた方が面白いと思う。
SF風味の味付けしただけのファンタジー世界の冒険活劇にはあまり興味はない。スターウォーズやらなんやらで見飽きているから。
お馴染みのキャラが出て来ても、最初のスタトレ観てるわけではないので懐かしさもない。
単純にSF的アイデアからくるわくわくする物語が観たい。べつに宇宙船が大破するとか、大げさなことがおこらなくていいから。
ラスボスが実は地球人で云々、というのはウルトラマンのジャミラを思わせる面白い展開だったと思うんだけど、あんまりそれが中心の見せ方になってなかったので、変な感じだった。
ちゃんとこのラスボスの悲しみと、主人公たちのドラマがかみ合っているような話だったら、ずいぶん印象が変わったと思う。