「SF映画史の潮流を俯瞰しているかのような高揚感に胸を打たれた王道スペースオペラの痛快作」スター・トレック BEYOND よねさんの映画レビュー(感想・評価)
SF映画史の潮流を俯瞰しているかのような高揚感に胸を打たれた王道スペースオペラの痛快作
世界観の説明に結構な尺を割かざるを得なかった1作目の呪縛から解放された2作目でピュアな活劇に転じた現行シリーズ、本作から監督が『ワイルド・スピード』シリーズのジャスティン・リンにバトンタッチ。惑星連邦の存在を揺るがす新たな敵と対峙するエンタープライズ号クルーの活躍を描いた本編はかなりハイテンションな痛快作でした。
まるでTVシリーズの新作かのようなある意味ノスタルジックな風情の序盤を経て繰り出される怒涛のSFビジュアルはかなり気合の入った豪勢な出来。特筆すべきは惑星連邦の宇宙基地ヨークタウンで、既知のスペースコロニーの造型を幾重にも捩じったような奇抜なデザインが圧巻。初登場の新キャラ、ジェイラはツンデレ理系女子で『~フォースの覚醒』のヒロイン、レイに匹敵する魅力を発揮。そして無数の敵機に対峙するエンタープライズ号を援護するのが・・・ということで、『宇宙大作戦』が『宇宙戦艦ヤマト』のインスピレーションとなり、そしてあの名作が本作の元ネタとなるというSF映画史の潮流を俯瞰しているかのような高揚感にも胸を打たれました。
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