「神のみぞ知る、お話。」神様メール Bluebeatbluesさんの映画レビュー(感想・評価)
神のみぞ知る、お話。
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神様はブリュッセルのアパートメントに住んでいた、というとんでもない設定から物語は始まる。しかもパソコンで人びとの「人生を弄ぶ」という人となり(神なり)である。
神一家の家族構成は、神と神の妻、そして息子と娘という設定で、神との折り合いが悪く下界に降りた息子(JC : イエス・キリスト)に続き、娘(エア)も神である父に反抗し下界へ。娘が神のパソコンを乗っ取り仕掛けた「人びとへの余命宣告」という時限爆弾が人間の運命を思わぬ方向へと誘い、デトックス的な効果をもたらしていく。
使徒が18人に増えていくという突拍子もないお話に加え、ちょっと天然で摑みどころのないキャラクターである神の妻(女神)が無垢過ぎたりして、この映画は、神というモチーフに人間的なエッセンスをひと振りふた降り加え、ファンタジックな味付けで語る「人間賛歌」であると思う。
妻を演じたヨランダ・モローの怪演と、ゴリラと愛し合う老婦人を演じたカトリーヌ・ドヌーヴがとくに印象に残った。
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