「創造主たる神は実はブリュッセル在住の引き篭もりDV親父で、デタラメ...」神様メール よねさんの映画レビュー(感想・評価)
創造主たる神は実はブリュッセル在住の引き篭もりDV親父で、デタラメ...
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創造主たる神は実はブリュッセル在住の引き篭もりDV親父で、デタラメな法則を作って人々を不幸にしては喜ぶ様に激怒した娘エアは、父に反旗を翻して父のPCから人類に対して余命を告げるメールを一斉送信後人間界に逃亡。兄イエス・キリストにならって、自身の使徒6人を見つけて彼らの言葉を綴った新たな聖書を編纂すべく旅に出る。
原題が『新・新約聖書』という意味なので全編かなりきわどい風刺に満ちていて、人間の心が奏でる音楽を聴き取ったり、ハムサンドを一瞬で2個に出来たりとささやかな特殊能力を持つエアが、余命を知ったことから自分の人生に奇妙なテーマを与えた風変わりな使徒達の人生に光を与えていく様と、エアを追ってブリュッセルの街に降臨した神が自分で作った法則で足を掬われるドタバタの対比がとにかく面白く、彼らを待ち受ける驚天動地のオチがスカッと爽快。
不死が実現した遠い未来を舞台にしたSFだった前作『ミスター・ノーバディ』とは真逆の世界観の中で炸裂する奇才ジャコ・ヴァン・ドルマルの無邪気なセンス・オブ・ワンダーに脱帽です。
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