何者のレビュー・感想・評価
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難しい。重い。
現代の就職活動、大変だ。
自分の大学時代を思い出した。
菅田将暉みたいに要領よく就職するやついるよね。佐藤健がいう就職はダウトみたいなもの。わかるわ。いかに自分を偽るか、よく見せるか勝負みたいなとこはあるよ。登場人物のキャラクターがそれぞれ立ってた。いろんな価値観の人間もいるよね。僕も大学入ってそれを知ったもの。
就職は気持ちを擦り減らすよな。人生の一大事なんだから当然かもしれないが、就職活動が複雑化してる。劇中のような就活できるスタートに立つこと自体も恵まれた事ではあるけれど。
終盤になってわかるが佐藤健が就活2年目だったんだな。苦悩がわかる。
何者というアカウントで本音を呟いていたことを二階堂ふみに知られて指摘されてしまう場面。なんとも言えない気持ちになった。みんな本音を隠して生きていたりはする。メールアドレスからTwitterを見つけてその人を丸裸にすることっていいのかな。
難しい。僕のこのレビューもインターネットで誰が書いた者かみんなわかっちゃうのかな。今の世の中怖いなというのも思った。
ただ佐藤健は、もちろん悪い奴じゃない。本当にいいやつだと思う。
最後のラストシーン。すみません1分ではなかなか自分を語れません。そこに彼がまだ何者かを模索し、もがき続ける様が現れていた。しかし何者かなんて人生の終盤に入ったって分からない探している人だっているんだよ。
有村架純が何故、佐藤健ではなく、菅田将暉なのか。これもあるあるだ。
佐藤健は一途に有村架純を想っているのに
。それには気づいているようだったが。
楽しい気持ちにはならない。少しぐったりする。ただ重みはある。
何者
誰もが世界の何者かになりたがってる。
だけど理想と現実のギャップが存在。
そんな現実を無視した何者かになれるのがネットの世界。
みんな本当の自分じゃない何者かを演じている。
自分がどういう人間かを140文字や1分間では表現できない。1人の人間を表すのは短時間では不可能なほど濃いのか。
もっと早く見るべきだったのかもしれない
映画館で宣伝してるのを眺めてから4年。ふと思い出して見たけど、あのとき見ておきたかった。就活終わっちゃったよ。
SNS・就活・演劇・友人関係…最早何でもいいから悩んでて、自分が嫌いな人は見てほしい。
主な5人の登場人物それぞれの行く末を追いながら、自分をその中に投影しながら見ると死にそうになるのでおすすめ(そうならない?その方がいいです)
単純な見るものとしては、演出が過剰だったり、描写が多かったり気になるところも若干あった。
でも、この時代の人間関係を描くストーリーとしては、こんなに良いものも無いのかもしれない。
あと、俳優の演技も良かった(山田孝之のような大学院生がいてたまるか)。
複雑✩
友達の就活が成功することを願いたいけど、自分に余裕がないからつい悪く見てしまう…あるあるだなぁと思った。そばで応援してくれてる人が実はSNSで悪口呟いてたら、無理やわ~🥶って感じた。
ミュージシャンだったり、俳優だったり夢を見るのはいい事だけど、友達にはカッコつけてばかにして、裏で就活って…集まる意味ないよなって。あの時代みんな口では応援しつつも、不安になる時代だよねっと思って見ました。
原作とは違う印象を受けた!
最近朝井リョウさんの作品にハマっているので、原作を先に読んでから映画を見ました!
個人的な意見ですが、原作は最初から拓人の心情(というか観察?)入りで話を読み進めており、読者である私も拓人の考え方に寄りながら読んでいたため、最後のどんでん返しのところは、理香の言っていることがすんなり受け入れづらく、読後ゆっくり考えて、「確かに拓人の考え方に寄ってたけどそれってちょっとおかしいかもな」と納得する…と言う感じでした。
映画は、最後まで拓人の心情がわかりやすく描写されることが無いため、最後のどんでん返しは原作以上の衝撃でした。ただ、最後に理香が拓人の裏垢を明かし、その裏垢のツイートと共に映画を追っていくと言う形でしたが、原作に比べて、拓人や他のメンバーがひねくれていると言うか、原作よりもそれぞれが闇を抱えてる感がありました。
でも、どちらもそれぞれ面白かったです!役者さんも最高でした!
これは映画→原作がベストかな…?
ラスト15分のゾッとする展開に拍手
就活という異常な世界を舞台に友人5人が奮闘していく。
大事件が起こるわけではないところや、淡々と展開してるように見えて少しずつ人間関係が変わっていくところ、鍵となる人物の1人が存在感だけで台詞も顔出しもないところなど、妙に「桐島、部活やめるってよ。」に通ずるところがある。
就活を経験したものにはきっと刺さりまくるんだろう。してない組からすると、就活とは恐ろしい世界なのだと、つくづく経験しなくてよかったなと思わされる。
これから就活する大学3年生あたりには、逆に見せない方がいいんじゃなかろうか。
最後の叙述トリック的展開と、そこから始まる怒濤の鳥肌タイムは、それまでの溜まった鬱憤を晴らしていく。
ゾッとするとはまさにこのこと。
それだけでも見る価値ある。
人間の嫉妬やひがみ妬み、焦りだったり、すごくわかりやすかった。 夢...
人間の嫉妬やひがみ妬み、焦りだったり、すごくわかりやすかった。
夢を追いたいけど現実を考えて就職を選ぶ人は多いんだろうと思うしそれでも夢を追う人のことを寒いとしか言えないんだろうな、本当は悔しかったり羨ましかったりするけど、いつまでも夢を追って寒いと思うことによって自分を正当化している。そういう自分は人を蔑むだけでなにも持っていないのに。
胸に刺さる人も多いと思った。
原作に比べると・・・
原作を読んでから観たのですが、納得できない部分がいくつかあって、全体的な出来はイマイチでした・・・。
まず、主人公の拓人くん。映画だけ観ると、ちょっと根暗で人付き合いは苦手なのかな?といった印象。本当に、ただ観察者気取って文句言ってるだけって感じでした。
原作では、人付き合いも苦手ではなく、演劇部として脚本や役者として頑張り続け、一見クールだけど熱い心を持ってる、みたいな印象でした。でも実は、裏垢で色々言いたい放題言ってました!ってのが、ギャップがあって良かったのに、なんか映画の拓人くんなら裏垢とか作ってそうだな〜って感じでしたね・・・
佐藤健の演技が〜、というより、セリフとか見せ方一つ一つが良くなかったと思いますね。
2つ目は理香さん。原作だと、前半の印象は、いろんな活動に積極的に取り組み、人脈を広げたがる、意識高い大学生。後半の印象は、何をやっても何者にもなれない、カッコ悪い自分を、誰よりも理解しており、それでもやるしかないと行動し続けてる人。この芯を持って行動している理香さんが好きだったのに、映画では後半の拓人くんとの会話がカットされ過ぎて、秘密がばれて逆ギレした挙句、ヒステリーになって突然泣き出した性格悪い女。みたいな感じになっちゃいました・・・。すごく残念です。
あと、メインメンバー5人の仲が良さそうに見えなかったことですね・・・
部屋に集まるほど、仲よさそうに見えなくて違和感しかありませんでした。
共感できる部分はあるが、、、
主人公の気持ちに共感出来る。
周囲の人に対する感情、人間味を感じました。
ただ思う事が就活時期の歳頃、私と私の周りにいた人間はこの映画に出て来る登場人物の様な大人な考え方はしていなかった。
就活と言う題材の中で描かれてはいるものの、流れている空気が凄く大人な感じがしました。
言葉のチョイス、仕草、山田孝之演じる先輩なんて、もう何かを悟っている感じだ。
就活中の歳頃なのに、自分達だけで生きている感が凄い、まるで社会人の様な生活をしている。
もっと周りの大人が絡んでいるはず、家庭の事情は少し出てくるものの足りな過ぎる。
もっと、家庭的な所、生活費の流れ、そういった就活時期にある子供らしい問題を散りばめて欲しかった。
就活中の主人公の葛藤と言うよりは、
主人公の葛藤中がたまたま就活中だった。
そう思うくらい、主人公には共感出来ても、就活にはリアルを感じれなかった。
そんな作品。
まさに現実
見てて胸が痛かった。
別に入りたくもない会社の内定を取るのに必死で、他人の内定を喜ぶふり。
Twitterでは、上から目線でもっともらしいことをつぶやく。
その中で、まわりの人からの言葉で何かに気づいた主人公は、これから変わっていけるのかな
佐藤健。
本当におもしろかった。
佐藤健が本当に熱演で良かった。
健の役は役者志望だが人には言わず隠している。
菅田将暉の役はミュージシャンの役だがなかなか就活を始めていない。
有村架純の役はあまり裕福な家庭ではないので確実に安定のあるところに就活する。
有村架純の友達の役に二階堂ふみ
二階堂ふみの同棲している相手として岡田将生。この5人の集まり皆それぞれの考え方の違いがおもしろい。
佐藤健は人の分析をしていてSNSに載せている。
二階堂ふみに見破られてしまう
この辺りが本当におもしろい。
菅田将暉はすんなり就職してしまう。
佐藤健は自分は普通だと思っていたが先輩役の山田に言われて気づく。本当の自分は。
自分は何者なのか。
本当の自分は役者になりたいことに気づいて
企業の面接を受けて本当の自分をさらけ出す。
面接が終わった後の佐藤健の顔が清々しく見えた。
この5人それぞれの演技が上手かった。
内定もらえる人ともらえない人の違いを考える
就活についての話です。
私も今大学3年生で院進するつもりですが、周りの友達は就活の時期もあり観ました。
「1分間で自己アピールをしなさい」と言われたらあなたならなんと言いますか?
そんなことを考えて大学生活を送っている人はほとんどいないのではないかと思います。
まだ僕も「自分は何者なのか」探している最中です。
就活している登場人物が何人か出てきますが、自分がどの人に近いのか、内定が取れる人と取れない人が出てきますが、その違いは何なのか考えながら観ると面白いかもしれません。
これから就活する人や就活終わった方、自分探しをしている方に響く深い作品だと思います。
僕はこの作品が大好きです!
誰もが通る道なのかな
浅井リョウと三浦大輔って他の作品観てても目線がすごく似ている気がする。きっと彼らもタクトのように鋭く冷めた目で世界を眺めつつ、卑怯な自分の一面に気づいてしまっている。
大学生たちの就活がメインテーマなんだけど、親しい間柄の中にも恋愛、友情、嫉妬、焦り、夢、プライド、自意識がドロドロと絡み合い、苦しみ悩むのは人間の普遍的なテーマだ。
SNSという要素が入ってくることで、個々が持つ演劇性みたいなものまでが絡まりあって、よりドラマちっくになってる気がする。
面白い、けどヒリヒリヒヤヒヤする作品でした。
あと演劇愛を感じる作品。
自分は作品に出てくる彼らほどの感受性はなく、かなり鈍いぼんやりした人間だけど、それでもあの感じ、わかってしまうのがヤダな。笑 かつては自分ももっと葛藤してた気もするし、作品の上手さだということにしておこう。
昭和世代が見た感想
佐藤健が主演なのだなと思って見ていたら、有村架純に菅田将暉、と随分豪華メンバーだなと。
そう思ってる矢先に山田孝之、そして二階堂ふみ、岡田将生。
1人で看板張れる役者をこんなにゴッソリ使っちゃってまあ贅沢な作品だわねーと思いつつ
ツイッターやインスタの使い方に哀れみを感じながら
そうそう 身近に就活生もいないし自分も経験ないしと、思って見ていた。
見終わってみて
さすがだなと思っている。
これくらいの内容で こういった話を
見応えある作品にするための布陣が生かされていた。
キャスト見ると当たり前だろう とも思うけど。
よくまあスケジュール合わせられたものだなあとラインプロデューサーにご苦労様と言いたい。
若者だった頃の私は団塊の世代のような揉まれ方の経験もなく、こう言った彼らのような時代特有といったような苦しみの経験がない。
だがどの世代でも 自分なりの苦しみや悩みを抱えてはいるし、それなりの解決策や解決しないジレンマはある。
何も こういうツイッターがあるから可哀想というわけではなくて、どの時代にも ハスから見るようなタイプの人間いるし、昔っから「俺は体制に迎合したくない」とか「就職なんかしても〜」みたいなのはいた。
舞台やバンドに明け暮れ、それで生きて行きたいと思う者。
夢は諦めなければいつか叶う?
まさか。
菅田将暉が演じるバンドマンは、きちんと引退して
遅ればせながらに就活を始め、あっさり希望の職をゲットする。
彼は、その率直な人間性が受け入れられているわけで
その同居人を裏アカで蔑む佐藤健は、自分が褒められた者ではない事を自覚していてそれがさらに自分を追い込む。
岡田将生に有村架純が言う言葉は、見ている大人はみんな言いたくてしょうがない内容。
母親というカセを背負った時に、人は地に足がつくのだろうか。
ずっと人より優位に立っていたからか、周りの人間に親切にする事が当然である生き方の二階堂ふみは
余裕で一流大手に入れるはずだと思っていたのに、
取り残されていく不安で泣き崩れ、佐藤健の生き方を罵倒する。
言われた側の佐藤健は、そこで自分を見つめ直す素直さをもっているし
言った側の彼女の持つ、泣き崩れる正直さが きっと彼女の持ち味になる。
2人とも結構 良い育ちの子なのだなあと思う。
彼女に関して言えば、
こういう風に何かに 突き落とされるくらいに苦労する事は人生において 非常に有意義だし
そういうところから立ち上がる彼女には 人に対する優しさ(心からの)が生まれる。
もし ストレートになんの障害もなく思ったような会社に入ったら、それはそれは鼻持ちならない女に出来上がる事だろう。
なんて言われてもその渦の中でもがいている時には言われたくない言葉だろうし、まったく響かないんだけど
そうなのよねーとおばさんは思うのである。
辛さ 思うように行かない壁
それらは それを乗り越える者にとっては これ以上ないくらいに成長をもらえる。
リアルに 社会に出ていく前の関門に立っている彼らへ
こういうみっともなさや つたなさ
もがいて 苦しんで
何かを掴めたり掴めなかったり
時に それを乗り越えられる気力がなくなっても
それが人間であり 人生であり
ない者が ある者を
持ってない者が 持つ者を
羨み ひがむのではなく
自分に与えられた物の中で 自分なりの生き方を
全うして欲しい。
そういう事を思う映画だった。
エンドロールで米津玄師の名を見つけ
こりゃまた ここまでしたか と感心した。
(中田ヤスタカの方が制作時にはネームバリューあったんだろうけどもね)
【未だ”何者”でもない5人の大学生達の就活する姿を入り組んだ人間関係を絡ませつつ描く。若手俳優達の演技バトルでもある作品】
<5人の大学生>
・二宮拓人(佐藤健)
・田名部瑞月(有村架純)
・小早川理香(二階堂ふみ)
・神谷光太郎(菅田将暉)
・宮本隆良(岡田将生)
そして、彼らを冷静に観察しているサワ先輩(山田孝之)
(それにしても、2019年も終わりを迎えようとする今にしてみると凄い面子である。)
彼らが、面と向かって会話する内容と、ツイッターで呟く言葉の本音と偽り・・・。
<舞台を主な活躍フィールドとしている三浦大輔が、メガホンと脚本執筆もした意欲作>
<2016年10月17日 劇場にて鑑賞>
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