「入れ替わりモノの傑作」君の名は。 kamukamuchatさんの映画レビュー(感想・評価)
入れ替わりモノの傑作
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入れ替わりモノの傑作です。
でも単に入れ替わるというだけではない。そこに時間的な差があることがポイントです。これによって物語にひねりが加わり、重層的な内容になっていることは間違いありません。
この映画は震災に対する応答として作られた面があります。地震=隕石という震災によって、一つの村が崩壊する。その崩壊にどのように対応できるのか、あるいは、乗り越えることは可能なのか。そのような観点で眺めてみると、震災自体を忘却したいという気持ちがあるようにも思えます。
解説を探していたところ面白い記事がありました(https://naruhoudou.com/your_name_shinkai/)。この記事によれば、忘却するのは震災だけでなく、震災に対して何も感じていなかった瀧君のことを忘却したかったということらしいです。現実にこのような人は多いと思います。震災が騒がれていても、意外にも何も感じなかった人たち。それ自体も忘却したい。そのような欲望がこの映画には渦巻いているのかもしれません。
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