「背景は言うまでのなくずば抜けたクオリティ。 だが説明口調だったり、...」君の名は。 ばひんぽさんの映画レビュー(感想・評価)
背景は言うまでのなくずば抜けたクオリティ。 だが説明口調だったり、...
背景は言うまでのなくずば抜けたクオリティ。
だが説明口調だったり、不自然ないいわまし、唐突な伏線と雑な回収、演出もいちいちやりたいことはわかるのに出来ていない焦ったさがある。
視点が入れ替わるというややこしい話の基盤の説明が雑だから疑問が次々重なって全然話が入ってこない。
さらに、細かい部分(新幹線の席順の違和感=初対面かと思ってたモブたちの間に仲介する主人公が入るべきでは?)とかそういう一々、作り手では把握しているんだろうけど観ててわからない点が一々引っかかる。
丁寧に描写するべき入れ替わり直後の生活や、終盤で再会した際の「土壇場で怖気付く心理描写」もあっさり飛ばして、ここが肝になる部分、というのも見事に外していってる感じ。序盤の入れ替わりまでの下りも長いし、ストーリー展開の為の伏線は露骨で不自然だし、1人で考えるシーンはモノローグでいいのに台詞に出す白けさがある。隕石対策に仲間と動き始め曲調もアップテンポになったのに、なかなか進まない。女の子と父親の確執やら盛り込みたい事はもっと削るかさらっと見せたらいい一方、肝心の隕石衝突は破壊のシーンが短くすごくあっさりしていて残念。
色々とフラストレーションの箇所あげたけど、結局2人はなんで恋に落ちたのか全く思い出せない時点で、いくらその後の再び結びつく描写に凝っても入って行けない。
完全に関係ないけど、クライマックスで隕石せまるなか、自分の膀胱も限界を迎え、(通常作品の進み方なら)耐え切れるだろうと見てたら延々と進まないため、尿意と忍耐の限界で初めて途中で抜け出した。
作画面、背景、女子の可愛さ、奉納舞踊などその他絵の面ではよかった。
何度見ても楽しい映画は、前提として、一度で楽しめる必要があると思う。その後、繰り返し見ると細かい点に気づく楽しみがあるものだが、この作品は、やりたいことがありすぎる割に編集が下手で、いわゆる理解の難しい作品と違い、分かりづらいのだけれど描こうとしているテーマの魅力に惹かれた人がリピートしていると思った。何度か見ないと理解できないのは、前述のように説明が曖昧で、主観がハッキリしてない部分があり混乱する為だと感じた(ミツハ視点の際に男の方のモノローグが入ったりややこしい!)。声優は問題なかった。
追記:鑑賞後のワナワナ感を酔った頭でいつのまにか書いてて、見苦しい上に意味不明の文章になってたので、自分への戒めとして残しつつ打ち間違いなど直した。