「モヤモヤするハッピーエンド」君の名は。 ヒノカミさんの映画レビュー(感想・評価)
モヤモヤするハッピーエンド
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新海誠監督の作品を初めて観ました。
事前情報を全く入れずに軽い気持ちで映画館へ行きましたが、映画が始まって数分経過して、リアルであるが幻想的な映像に惹かれていきました。
特に都会と田舎の描写は必見です。
主人公二人はお互いに身体が入れ替わってしまい、互いの身体で互いの世界で生活をしていく。その時はお互いに存在は認識しているけど自分と相手という境界線で出会っていない。そんなジレンマが観ていてもどかしい気持ちになりました。
お互いを身体を通して知っていき、会いたいと意識した時に田舎から都会へ、都会から田舎へと行動するところが、二人は似たもの同士なんだなって思いました。
そんな二人を観ていて幸せな気持ちになる反面、会いたくても会えないもどかしさや、真実を知ったときの悲しみ、忘れてしまうという儚さとせつなさ、沢山の感情が頭の中によぎる・・・
言葉では表せない気持ちがずっと続きました。
結末はハッピーエンドではありますが、やはり色んな感情がうごめきモヤモヤした気持ちでもあります。
忘れてしまったけど、何故か知っている。
傍観者である自分の立場では、名前を聞き、今までの記憶と絆を思い出して結ばれてほしいと想う気持ちでいっぱいでした。
ここまで色々な感情が溢れたのは初めてです。本当に素晴らしい映画です。
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