日本で一番悪い奴らのレビュー・感想・評価
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信じるものから崩れてく
導入からするすると。さもありなん、な流れにドップリ入り込み、自分の正義を盲目に貫いた挙げ句に堕ちていく主人公。後半の綾野くんは圧巻でした。そして取り巻く世界の悲哀。
最後の最後にピエール先輩の「青年…。」って一言がフィードバックして、ビールを呑みたくなりました(笑)
警察官も俺らとおんなじ人間
ドキュメンタリーか?
TKO木下が全部持ってった
実話が元っていうのを最初に言う所がミソか
これは快作!
悪事に染まる綾野剛を見ているうちにアゲアゲな高揚感に包まれる。どちらの方向に何処まで行くのかっていう。重たくならずサクサク話が進むのも良い。
グッドフェローズやシティオブゴッドを彷彿とさせる邦画が作られるとは!
綾野剛はかなりハッチャケてましたが、まだのびしろもあると感じました。
綾野剛はミスキャスト?
川崎チネチッタで2016/06/29に鑑賞。
稲葉事件という北海道警であった組織ぐるみの汚職をモデルにしてるんだけど、中心人物の稲葉役をやるには綾野剛の存在感が軽すぎた。 野心を持った若者が警察組織で手段を選ばずにのし上がっていく話にしか見れなかった。実在の稲葉はもっとごつくて強面だし線が細い綾野剛とはイメージがかけ離れている。それでもすごい熱演だったし、凄みを出そうとしてるんだけど、そうすればするほどチンピラにしか見えず…。綾野剛は好きな役者だけどミスキャストだと思う。
Wikipediaによると情報提供者への謝礼の予算はきちんと出ていたが、稲葉の上司がポッケに入れていたらしい。その予算がきちんと使われていれば、謝礼の金を捻出するためにシャブの売買まで手を染めなかっただろうに、その上司の不正の件は触れられていなかった。
こんだけの社会問題を扱うのにエンタメに方向を切りすぎでは?と感じた。
評価が別れる映画
70~80年代の東映ピカレスクかな?( ゜o゜)
実際に起こった「稲葉事件」をベースにした作品と言う事で鑑賞。
主演の綾野剛さんが熱演して、出世と警察と言う組織に翻弄された主人公の諸星を熱演。
70~80年代の東映「ピカレスク」作品を彷彿させる様な作りでテンポも良く、2時間ちょっとがあっと言う間でした。
もちろん、昔の東映ピカレスクの役者の方々に比べたら、その熱量や役者の格は劣るかも知れないけど、自分的にはこれぐらいの方が重くなくて観やすいです。
綾野剛さんの翻弄される様も堕ちていく様も物悲しく、反面教師としてと、悪さの美学にも憧れるがやはりこうはなりたくないとしみじみ…。
ただ、当時の東映作品に出演されていた役者の方が出てた方が成田三樹夫さんみたいな役者さんが出演されてたら、もう少しビシッと締まるのかなと思います。
役者さんやテンポよりもこの作品のベースが実際にあった警察内での不祥事の方がビックリ。もちろん脚色はあったとしても事実は小説より奇なりに唖然。
細かい事を言えば、警察内での不祥事の部分があまり描かれてないのとパチスロは80年前半には無かったのではないかな?と言うツッコミは思い浮かびました。
まだ不十分
悪い奴ら世にはばかる
今年の初めに上半期のラインナップに目を通した時、一番興味惹かれたのが本作。
なので、てっきりミニシアターと思っていたから、地方の我が地元の映画館でポスターを見た時、メチャクチャ興奮してしまった。
別に基となった事件をよく知っているという訳ではない。
でも、堪らないほど興味は尽きない。
2002年、北海道警で起きた日本警察史上最大の不祥事。
さらに、監督が実録犯罪映画の傑作「凶悪」の白石和彌。
期待するなと言う方が無理!
映画的に脚色してあるとは言え、びっくり仰天!
警官が、あんな事こんな事、悪い事しまくり!
よく26年間も逮捕されなかったもんだ!
こりゃあ警察にとってはとんでもない大スキャンダル。
それをよく映画にもしたもんだ!
で、その作りがまた面白い。
この映画、真面目にやったら、それはそれは重苦しい作品になっていただろう。
それを、笑いを交え、爆走感溢れるエンターテイメントに仕上げたのがユニーク。
「凶悪」のシリアス&ハードな演出から一転、白石監督、なるほど、こう来たか!
最初は犯人の車を追跡中もシートベルトを欠かさない、お酒も飲まない、うだつの上がらないウブだった警官が、暴力捜査、恐喝、でっち上げ、薬物違反、銃刀法違反…あらゆる犯罪に手を染めまくり。
良いのか悪いのか、主人公がどんどん悪くなれば悪くなるほど映画が面白くなるのだから困ったもの。
「ナイトクローラー」的な、アンチ・サクセスストーリーが痛快愉快!
全編ほぼ出ずっぱり、主人公・諸星の26年を、綾野剛が大熱演!
警官と言うよりヤクザにしか見えないほど、最初と最後じゃ、見た目も言動も大変貌!
年末の映画賞でノミネートはまず間違いナシ!
綾野剛はこういうクセある個性的な役をやってこそ!
ガッチャマンや五右衛門は忘れてプリ~ズ!
中村獅童、ピエール瀧、お笑い芸人のデニス植野行雄ら脇も負けないくらいの個性的な面々。
中でも、諸星の舎弟を演じたYOUNG DAISが印象に残る。
反則的な出世技さえ覚えれば、警察社会なんてポイント稼ぎ。
ス~イスイとあっという間に頂点へ。
俺の街、すすきの。
我が物顔で歩き、ヤクザたちが道を開け、ペコペコ頭を下げる。
気持ちいいんだろうなぁ~。
が、常に修羅場、危険な綱渡りの連続。
別にネタバレってほどじゃないが、これまで積み重ねてきた悪事のしっぺ返しが当然のようにやって来る。
頂点からこれまたあっという間に堕ち、身の破滅…。
悪徳警官が逮捕されて絶対的に正しいのに、何故だか分からないモヤモヤとした気持ち。
諸星の愚かな行為は人間誰しもある邪な部分を肥大に具現化した姿であり、また彼は仲間思い。
ヤクを捌いているのにも関わらず、仲間に「シャブだけには絶対手を出すな!」と念を押す。(が、しかし…)
ラストで、事実を知らずに舎弟への気遣いは胸を打った。
一体、何処で道を間違えたのか。
それは諸星の野心や歪んだ正義感もあるが、ここでタイトルの“奴ら”が関係してくる。
諸星に荒んだ道のイロハを教えた先輩。
諸星の違法捜査を承認、時にはハッパをかけた上層部。
諸星の逮捕でまるで彼一人の罪のようだが、属する組織も同罪。
警察全てがそうじゃない事は勿論分かっている。
「公共の安全を守り、市民を犯罪から守る」
劇中でも掲げられていた美辞麗句に偽りは無く、警察は善であると信じている。
そのほんの一部…。
侵食した闇は、暗く、深い。
ラストのスーパーは、そう思わずにはいられない。
とても人にオススメ出来る感動作じゃないし、為になるような素晴らしいメッセージも無い。
でも、この不謹慎な面白さ!
期待していた甲斐があった!
上半期のトリ、上半期のBEST1現る!
このまま年間BESTまで突き進め、悪い奴ら!
(芸能人の薬物逮捕が続く今年に公開されたのも皮肉な巡り合わせ)
日本警察史上、最大の不祥事
凄まじい世界観
北海道民としては恥ずかしい実話作品
久々の実話フィクションもの作品。
2002年現役警部最大の不祥事事件通称「稲葉事件」で逮捕され、懲役9年の判決を受けた警察官の告白本「恥さらし」を元に描かれたフィクション作品。
(要するにレヴェナントみたく実話に脚色しました作品ですな。)
1975年大学の柔道顧問を通じて道警柔道部からの勧誘を受け、採用された男、諸星の波乱の人生物語。
勤務態度はまじめだった男が、先輩刑事村井(ピエール瀧)から声をかけられ警察で認められるなら点数を稼ぐことだと助言を受けてから諸星の人生は大きく変わっていく。
この作品を観終わってまず勉強になったことは、ズバリ!いい先輩と悪い先輩はちゃんと見分けておかないと大変なことになるんだなって思いました。(最近のニュースでバトミントン業界で先輩後輩関係のニュースがありましたな・・)(これは社会人になる人にも勉強になりますな(笑))
そして、この諸星は悪い違法捜査をしてチャカ(拳銃)はとりあげてもシャブ(覚せい剤)は絶対使わないし運んでも使わせないことは最後まで貫こうとしていたことはまじめな考えは残して素晴らしいなと思っています。(ほんとにシャブは使っちゃいけませんよ。)
この作品の監督は白石和彌。初めて見た「凶悪」では強烈でキャスト人怖くて生々しかったのに対し、現在ネットフリックスで配信中のドラマ「火花」の3と4話では主人公や周りの人たちの日常の描き方がウソくさくなくて気に入っています。
そして、今回の日悪では再びウソくさくなく生々しいキャスト演出が好きでした。
暴力団幹部黒岩(中村獅童)との初めて会うシーンでの罵声の張り合いをするけど諸星はかなり震えてるとこは結構好きです。
主演は綾野剛。「64」の時の広報官の補佐役の時とは大きく変わってすごい演技してるなって思っちゃいます。一言で言うと生々しい。
凶悪の時の山田孝之の後半の変わりようもすごかったですが、今回もすごいことになるので本編で確かめてみてください。
共演の協力者メンバークスリの運び屋の山辺役を演じるのは、ヤングダイスさん。北海道出身でヒップホップで活躍し「トーキョートライブ」で本格的に演技デビュー。残念ながらラップはありませんが、「トーキョートライブ」よりは演技に慣れてきて個性的になってきておりますな。(でもラップは好きです(笑))
もう一人は盗難車バイヤーラシード役の植野行雄(デニス)さん。(ハーフだけど行雄ちゃん(笑))もうバラエティーに出ているときの行雄ちゃんそのまんまです。これから注目の人になるかもしれませんな(たぶん)
生々しいけど笑えるし男気ある波乱の人生物語作品。
警察組織の不正でもある事件なので、これは語りつがなければいけない事件だと思います。ぜひ本編をご覧あれ。
正義の味方
監督の手腕に脱帽です。
「日本警察史上最大の不祥事」を映像化するにあたって、邦画にありがちなじっとりと暗い作風に振れることなく笑いありのエンターテイメントに仕立てきった監督の手腕にあっぱれ!
「点数(≒ノルマ達成)」欲しさに闇の世界に飛び込んでいき名を挙げていくが、時を追うごとに没落していくさまがわかりやすくかつ、爽快感まで感じるテンポのよさで描かれています。
テンポのよさと飽きさせない構成に加えて、より作品の質を高めているのは綾野剛の圧巻の演技力。
ひと癖ふた癖ある役を演じさせたら、現状若い俳優で右に出るものはいないのではないでしょうか?
「64」でまっとうな刑事役をやった後だからか、そのギャップで彼が一際輝いていました。
終盤、かつて柔道日本一に導いたにも関わらず補導した少年に一本背負いされるシーンや、
捕まったときに真面目で忠実な後輩に手錠をかけられていたシーンなど、
コミカルさだけではなくいろいろと考えさせられる描写もあって作品の幅を感じました。
作品内の内容でさえ「本当に実話なのかよ・・・」と思わざるを得ませんが、
それ以上に最後の史実の字幕が一番闇が深いというのが。。。。何も言えなくなります。
満足度に個人差がかなりある作品や暗いトーンの作品が多かった最近の邦画の中で、
声を大にして「面白い!」と他人に薦められる作品だと思います。
(´- `).oO(主題歌のスカパラ feat.Ken Yokoyamaもすごくいい曲なので、エンドロールが終わるまでは席は立たないことを激しく推奨です。)
凄いエンタメ度高い
頭悪いけど真面目なヤツがノルマ達成するために考えた本来の目的を失った方法論が組織に蔓延→バカが考えただけに、シンプルで誰でも成果をあげれる方法、でも違法→上司も含めバカだから、成果主義を勘違いしてノルマを達成しているなら良しとする、むしろ推奨→気づけば完全に組織が腐敗。
日本の組織あるある。
監査する人が、現場の事情だって押し切られて引いちゃうところも、あるあるだなーと思う映画だった。
あるあるネタの笑いだから終始笑える話なんだけど、結果は酷すぎて笑えないし、実話だしで、実録映画としてエンタメ度が高いのが異質で凄い。
現実でも、北海道道警が、末端価格40億円の覚醒剤の輸入を黙認し、2トンの大麻を暴力団に渡し、200丁の拳銃の摘発を逃したって現実がある。
すべてがノンフィクションなのか?
面白かった^ ^
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