劇場公開日 2016年6月25日

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「期待が高すぎたか?」日本で一番悪い奴ら 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)

3.0期待が高すぎたか?

2016年7月4日
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鑑賞方法:映画館

白石監督はパクチャヌクポンジュノに対抗出来る日本人監督だと凄く期待している。

今作もリアリティがあって、グロくて血生臭くて道警の闇をエグるような作品かと思っていたら、綾野剛の演技が必死過ぎてリアリティと言うよりかはエンタテイメントと言う印象が強かった。
大袈裟な動きや声色もそうだし、必死な演技は好感が持てたけど作り物と言う感じは否めなかった。
綾野剛じゃ若過ぎる気もした。見終わって諸星と言う男のイメージはソンガンホみたいな恰幅の良い親父の印象なのだけど、本物は綾野剛みたいな華奢な人なのだろうか?

諸星自体も道警と言うクソ溜めで必死に振舞って自分をデカく見せようとしたのだろうから、綾野剛の事をあまり好きじゃなかったけど、今作での必死な感じは諸星とリンクして凄く良かったと思う。

しかし、クソ溜まりで溜まるとみんながクソになって行く様は呆れを通りこして、もうドンドンやって、落ちるところまで落ちろ!と痛快さはあった。
もっとコンパクトに出来たのでは?と少しダルかったけど、白石監督の次回作も期待している。

リアリティのある日本社会の闇をエグる作品を観たい。
道警の次は日本のクソを見せて欲しい。

奥嶋ひろまさ