ジョイのレビュー・感想・評価
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挑戦する人におすすめ。
今の環境によるせわしなさに埋没し、子供の頃得意だった事なんて忘れていたジョイという女性が自分の子供の頃の気持ちを取り戻し、挑戦し、その中で巻き怒るトラブルに翻弄されながらも乗り越えていく話。ジョイが挑戦していく中で、元夫と父親も彼女を補助するという形で裏方として活躍をしている。一つだけ気になるのは、最後にジョイがデレクと一人で交渉する場面について。彼女がデレクに交渉をしかける事において、描写としては一人で一日もせずに資料とにらめっこして行くことでデレクと交渉をする下地を作ったように見えたが、そんなに簡単なものなのか疑問に思った。印象に残った言葉はQVCのマーヴによる「いつの日か商売的になっても友達でいよう」という言葉。後で伏線が回収される。
タイトルなし
頼りない父、役に立たない異母姉に翻弄され、別れた夫に助けられ、特許で騙されながらも、自分の発明力、不屈の精神で切り抜け成功していく様を描いた手を濡らさず絞れるモップを発明した実話サクセスストーリー。ジェニファー・ローレンスの安定した演技。
アマチュア発明家の成功物語、めでたしめでたしと思って観ると痛い目に合いますよ
実在の発明家ジョイ・マンガノさんをモデルにした成功までの苦難の道を描いている映画、ただし元旦那は歌手でもなければ異母姉もいませんし大学にも行けたりと事実とは異なりますがご自身もエクゼクティブ・プロデューサーに名を連ねているのだから脚色にも同意したのでしょう。
映画の冒頭、幼いころから工作好きだった孫のジョイに「物づくりが好きな子は問題解決力がある」と祖母のナレーションがかぶる、これから起こる問題山積の予告なのだろう。
アマチュア発明家の成功物語、めでたしめでたしと思って観ると痛い目に合いますよということか。兎に角、異常とも思える残念な家庭環境を延々と描き、次々と不運が重なり常人なら席を立ちかねない。
卑劣な協力会社の陰謀を暴くあたりは「下町ロケット」の特許侵害ものに似ていて事実なら相当優秀な弁護士が後ろ盾にいなければジョイ一人の才覚で倒せる相手ではないだろう、それだけで一本ドラマになるくらい興味深いのだが映画ではスルー、もったいない。
また、ジョイが娘にせがまれて昆虫記のような本を読むシーン、「なんでセミは17年も土の中にいなきゃいけないのよ」とキレてしまう、自身の境遇と重ねているということでしょう。こういうウィットに富んだセリフがところどころ仕掛けられており妙に感心した。「世界にひとつのプレイブック」(2012)以来の縁での友情出演なのだろうか、デニーロ御大がダメ親父役とはもったいない。
結局のところテーマはミラクル・モップ発明秘話でもなく残念な家族から自立する勇気と方法についてかもしれない。
題材は最高、俳優も良い。でも…
多分、脚本がイマイチなのかな。
ジョイの生育環境や置かれた状況の説明が必要なのは分かるけど、前半が無駄に長い。
ハッキリ言って退屈で、観ながらスマホゲームした。
飽きてどんな作品を借りてきたのか忘れたほどだ。
起承転結の承までがダラダラしたせいで、肝心の成功部分、結が呆気ない。
そっちだよ私が観たいのは!!!
アメリカンサクセスストーリー物をみる観客が観たいのは、成功して人生が開ける、ってことなんだよ。
脚本だか監督は、そういう気持ちをまるで分かっていない。
彼女の成功には心からの拍手を送るが、この作品は彼女の魅力をちゃんと伝えてこないと思う。
でも俳優陣は最高。
デヴィッド・O・ラッセルらしさが活きない普通のサクセスストーリー
手を汚さずに水を絞ることが出来るアイデア・モップを開発した主婦ジョイ・マンガーノの物語。実在の人物を主人公にしているとはいえ、「ザ・ファイター」でも「アメリカン・ハッスル」でも、実際の出来事にきちんと独自の解釈や映画化の動機付けがなされた作品を生み出してきたデヴィッド・O・ラッセル監督作品であるので、実際の出来事であることに寄り掛かったような作品にはならないだろうことは信用できた。しかし、なんだろう?今回はラッセルの演出も脚本もいまひとつ冴えないような・・・?主人公ジョイの実業家としての奮闘と、強烈な家族関係などが描かれているのだけれど、近年のデヴィッド・O・ラッセルの演出の優れた手捌きがこの作品ではなんだか鈍ったようであまり活きておらず、緩慢で欠伸が出るようなシーンもちらほら。
強烈な個性を持った家族たちの存在感は粒ぞろいでユニークで面白いし、主人公ジョイを演じたジェニファー・ローレンスの20代とは思えない風格と力強いパフォーマンスには感心するものの、物語自体には惹かれるものがあまり多くなく、強烈な家族の存在が喜劇にもドラマにもうまく結びついていない感じで完全に浮いてしまっていたのも気になった。
ドストレートな作り方をすれば「エリン・ブロコヴィッチ」みたいな作品になっていたかもしれないし、実際そうしてくれた方が良かったんじゃないか?って思うのだけれど、この映画はデヴィッド・O・ラッセルの演出グセが悪い方に出てしまったような感じで、巧く働けば「アメリカン・ハッスル」のように映画全体をいい意味の「ハッタリ」にしたりもできる彼の演出も、そもそも内容が普通のサクセス物語なので、ラッセルのアクを足してみてもごく普通の女性の普通のアメリカン・ドリーム物語にしかならなかったよう。
でも一番は、主人公ジョイを魅力的に出来なかったことではないか?ジョイを演じるジェニファー・ローレンスを堪能することは出来ても、ジョイ・マンガーノという人物そのものに魅力や興味をそそられるようなことがなかったのは、伝記映画として決定的な落ち度だと思う。
この映画を日本で劇場公開しないなんて!と思っていたけど、実際作品をみたらちょっとそれも納得してしまったかも。
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