劇場公開日 2016年7月1日

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「ファンタジー・バトル・ゲームの実写化」ウォークラフト bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ファンタジー・バトル・ゲームの実写化

2022年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

人気PCゲームを実写化した、魔法あり、バトルあり、怪物ありの、『ロード・オブ・ザ・リング』的なファンタジーな世界観満載の物語。人間の世界に襲いかかり、侵略を企む別世界の怪物戦士・オークとの死闘を描いている。

最近、個人的にも海外ドラマの『ゲーム・オブ・スローン』や『指輪の力』等、本作と同様のファンタジーな世界観が描かれている作品にハマっており、その映像美やとの迫力あるバトルシーン等、壮大な物語と作品作りは、日本映画ではなかなか難しい面白さがある。

敵となるオークというと、これまでゾンビ的な扱いで、知性を持たない怪物のような兵士だったが、本作では、見た目こそグロテスクで、牙の生えた猪のお化けみたいな風貌だが、ちゃんと統制の取れた組織の中で、家族愛も持ち合わせ、知性と優しさも兼ね備えた設定となっている。だからこそ、本作では、組織のボスの謀略武人な対応に、反旗を翻し、謀反を起こそうと人間と結託して、ボスを倒そうとするオークの姿は、これまでの悪役には無い、斬新なシチュエーションと言える。

他の種族の生気を吸い取って、人間界とのゲートを開く力を得たオークのボス。実はその裏で、人間界の中にその手引きをする者がいたのだが、それはネタバレになるので、ここでは控えておく。そんなオークの映像は、殆どモーション・キャプチャーによるCG合成であろうが、細かな表情の醜さや怪力振りを迫力ある映像で映し出している。

ラストシーンのオマケでは、次につながる様な終わり方をしているので、次回作が製作されるのか、楽しみに待ちたい。

bunmei21