「【続編が観たい!(個人的に)隠れた名作ファンタジー!】」ウォークラフト 3104arataさんの映画レビュー(感想・評価)
【続編が観たい!(個人的に)隠れた名作ファンタジー!】
・2016年公開のアメリカのファンタジー映画。
・映画[ロードオブザリング]のように、様々な生き物が存在する架空の世界で自身の国や種族を守るために戦う戦士たち。その中で、居場所をなくしつつあるオークが人間の住む世界に進行を始めることで、人間VSオークの戦いが始まる、という大枠ストーリー。
・私は知りませんでしたが、世界的な人気のPCゲーム「ウォークラフト」シリーズを実写化したもののようです。
[お薦めのポイント]
・圧倒的なVFX、圧倒的な世界観
・映画をきっかけにゲームをやりたくなる程の種族種類の面白さ
・「続編今すぐ観たい」となる共感性(残念ながら現時点で続編がないそうですが)
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
[物語]
・正直言うと、さらっと観ただけでは全体の構図を完璧に理解できませんでした。
・「悪い魔法に支配され他者の命を簡単に犠牲にして自らの侵略欲を満たすオーク」「善良な誇りを持ったオーク」「オークと人間のハーフ?」「ニュートラルな人間」「人間と共存するドワーフ」「魔法使い」この辺の種族たちが、「オーク全体」の故郷がなくなりつつある状態を解決するために動き出したオークをきっかけに全面戦争となり、その中で「それぞれの想いや誇り」がドラマを生み出す、簡単に言うとそんな感じでしょうか。期待していたのは、「悪い奴」に対して「オーク」と「人間」が力を合わせて共に戦う、シンプルな構図でしたが、その一歩先を行く感じですね。そんな簡単にはいかないぞ、でも期待はさせてあげる、みたいな。笑 ゆえに、ラストシーンを観た後すぐに「続編は?」と検索してしまいました。もうはまってしまってますね。笑 ですが、残念ながら、2021年の現時点で続編は内容です。。。非常に残念。観たいなぁ。
[演出]
・魔法使いの魔法の使い方、これが痺れるカッコよさ。幼いころのイメージ通りというか、王道な魔法の使い方。
・終盤の全面戦争の戦いが、類似の映画のそれと比べて少し物足りなさを感じました。が、これは演出というより物語の問題でしょうか。または、カットシーンがかなり多かったのか。ゲーム内容を知りませんが、シュミレーション系のゲームをイメージしたので、もう少しその要素やギミックを取り入れて、映画[ナルニア国物語]のように、軍勢が優勢になっては劣勢になって…みたいな闘いの揺れ動きをみたかったです。
[映像]
・滅茶苦茶よくできています。綺麗で滑らかすぎるVFX。オークの子供をみても、まるで人間の子供の用に思います。子供を守りたいオーク、に非常に共感できたところが、この映画で人間とオークに手を取り合って欲しいと観客に思わせる仕掛けの要になっており、これこそが映画の面白さを引き立ててくれます。
[音楽]
・ファンタジー映画ならではの素敵なBGM達。邪魔もせず、しっかりと盛り立ててくれる逸品でした。
[演技・配役]
・配役は全く気になりません。というか、誰が出ているとか気にしないほど、ウォークラフトの世界に引きずり込んでくれているところが秀逸ですね。変に有名すぎる人を使うと、その人に意識が言ってしまいますが、ぱっと見「誰だっけ?」と思う人ばかりだったのも良かったのかもしれません。誰が出ているなんて知る必要ありません、あくまでも様々な種族達の戦いなのですから。笑
[全体]
・ネット記事によると監督であるダンカン・ジョーンズさんは脚本の初版のほうで「人間が善玉でオークが悪玉という古いファンタジーだ」と述べたそうです。その通りで、映画を観ていると「人間びいき」感は全く抱きません。むしろ「オーク」と「人間」が共闘して、悪い奴らを倒してくれ!と思わざるを得ない表現になっています。少しだけ残念だったのは、そこに「人間」でも「オーク」でもない第3の「悪い奴ら」というかたまりがいなかった、ということですね。悪い奴はオークの中の一部、というところ。とはいえ、確かに第3の「悪い奴ら」が出てくるとシンプルにわかりやすく「人間・オークvs悪い奴ら」という善悪の対峙ができるのですが、もしかしたら監督的には「そんなに簡単に善悪を抱かせないぞ」という思いもあったのかもしれませんね。人間vsオークを永遠に描きつつも、人間にもオークにも共感してもらうフィフティフィフティを大切にしたのかもしれません。終盤に向かうにつれて、観ているこちらの感情も複雑になってしまいますが、この複雑さが単純な善悪映画で終わらない秀逸な部分なのかもしれません。
・あー、早く続編が観たいです。お願いですから製作して頂きたいですね。ありがとうございました。
#映画 #ファンタジー #WARCRAFT #ウォークラフト #人間 #オーク #ドワーフ #魔法使い #ダンカン・ジョーンズ監督 #トラヴィス・フィメル #ポーラ・パットン #隠れた名作 #続編が観たい
#全体3.7 #物語3.7 #演出3.8 #演技3.7 #配役3.6 #映像3.7 #音楽3.6