ヘイル、シーザー!のレビュー・感想・評価
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シュールな映画愛。
この兄弟の作品は大概そうなんだけど観る人を選ぶ作品。
ハリウッド黄金時代からのダークでシュールなリアル話を
テキトーに配置して所々おちょくっているような辛辣ぶり
は面白いけれど、時代的に分からない人には分からないと
いう不親切さとメインの誘拐話が割とどうでもいい位置に
おかれていたりと、どこでウケればいいんだろう?状態に
なること間違いなし。つまらない人は寝てしまうだろうし、
マニアはほくそ笑むシーンがしきりだけど、だからナニよ
っていう感じもある。こんな日常がハリウッドなんですよ
と、汚れ仕事引受人の主人公が闊歩する世界を描きながら、
あぁ映画愛ってこんな風かもと妙な感動が涌き起こる怪作。
水着の女王、歌う水兵、双子ライター、ゲイ監督、赤狩り、
なかでもロープネタの若手西部劇俳優は、ほぼあのヒトの
ネタだよなぁと私的に嬉し泣き。監督との応酬劇に笑った。
(これだけ豪華な競演陣なのにあんまり覚えてないもんね)
飽きない!
大スター誘拐!がメインかと思ってましたが群像劇?でした。なんか、なぜだかわからないけど面白かったです。とにかくころころいろんなことが起こって飽きない。あと、私ジョージクルーニーの顔が好きなのですね。顔っていうか、表情?主人公に平手打ち喰らったあとの顔とか最高に好きでした。GIFで欲しいです。
キャラクターは全員濃いのですごいです。それぞれの映画のシーンも素敵。スカヨハの人魚のシーンとかとっても綺麗です。チャニングテイタムのミュージカルシーンも面白かった!そしてなんといってもオールデンエアエンライクの役がチャーミング!本人もなかなかイケメンで、ハンソロ役が楽しみになりました。
ただ、私は映画にはカタルシスがほしいたちなので、「で、なんだったんだろう?」という気はしました。
映画スター
大まかな話の内容は知っていたが予備知識がほとんど無い状態で観た。
良い意味で裏切られた。
一応、大作映画の撮影中に主役が誘拐されてしまう話が中心ではある。
その顛末を謎解きやサスペンスで見せるのかと思ったらそうでは無かった。
そして、この映画は物語がどうのこうのよりも、50年代のハリウッド映画の
雰囲気を撮影所の雰囲気込みで再現して見せることに意義があるのだと思った。
歴史大作や西部劇、そしてミュージカルの撮影現場。メイキング映像ではない、
実際の映画の場面を割と長い時間を割いて見せる所が個人的に好きだ。
ジョージ・クルーニー、スカーレット・ヨハンソンらが演じる50年代の
映画スターぶりが見物。50年代のミュージカルってこんな感じだった、
というのが本格的に再現されていて楽しめた。
演出は好き嫌い有り。コミカルな中に光る“仕事の価値”。
【賛否両論チェック】
賛:撮影所で起こる突拍子もないトラブルの連続に奮闘する、主人公の姿がどことなく痛快。「仕事で自分の価値を示す」というテーマも共感出来る。
否:笑わせようとしている描写がどれもシュールなので、楽しめるかどうかは観る人次第。伏線の回収もやや中途半端。
映画撮影所を舞台に、一癖も二癖ある俳優や監督達が巻き起こす無理難題と、それに悪戦苦闘するエディの姿が、コミカルかつテンポよく描かれていきます。ただ、笑いそのものはかなりシュールなので、日本人が観て笑えるかどうかは、人それぞれ分かれそうなところです。
そんなコミカルな中で映し出されるのは、自分にしか出来ない仕事を通して、自分の価値を示せるかということ。ラストのエディとベアードのやり取りなんかに、それが滲み出ています。
キャストも結構豪華で、映画のセットを駆使した撮影シーンも出てきますので、お芝居好きな方なんかにオススメの作品かも知れません。
映画の背景
レビューが、賛否両論でしたのであまり期待せずに見に行きました。
ストーリーどうのこうのというより、
映画をつくる背景、その時代における映画の在り方等を表現したかったのかなと思いました。
俳優達が素晴らしいので、個性溢れる演技が見物です。
ジョージ・クルーニーと、あばずれたスカーレット・ヨハンソンが良かったです。
成功したから許される、自己満ハリウッド愛
豪華キャストを贅沢に驕り、
キャストの個性を引き出しながら、
光、色彩トーン、広角ワイドレンズ、美術などにこだわり、
セリフの間が絶妙な演出。
コーエン兄弟のパフォーマンスが、
十分に発揮されています。
でも、物語はゆる〜い、ハリウッドあるある話でした。
しかも、かなりの映画マニアでないと、
意味不明なネタギャグ連発。
劇場がシラッとしてる空気に包まれています。
僕以外は、
クルーニーファンだと思われる2.30代女子が15人ほど。
痛快誘拐サスペンスだと思って、
予告編に裏切られた犠牲者達の、
ため息が聞こえてきそう。
前の女子は、
とうとう中盤で寝てしまったようです(笑)
ええ、コーエンの映画愛は、
ジンジン伝わりましたとも!
劇中でパロディネタにされるのは、
ハリウッド黄金期の名作映画のオマージュの数々と、
1950年代のおかしな時代背景。
ベンハーや十戒、
エスター・ウイリアムズやジーン・ケリー、
落ちぶれた西部劇スターの現代劇トレード。
タレント至上主義からスタッフが虐げられ、
ユニオンが設立までの葛藤。
さらには共産主義の赤狩り…
そこらへんの知識がないと、
さっぱり置いてきぼりになっちゃう。
まぁホントの映画オタクか
60歳以上の’おじいちゃんじゃないと、
大多数の日本人には分からないかも。
さすがの俳優陣は、皆いい仕事してます。
ジョシュ・ブローリンはサイコーですね!
前作のボーダーラインもキレキレでしたけど、
メンインブラック3が頭から離れない(笑)
ジョージ・クルーニーや
スカーレット・ヨハンソンら名優の、
繊細なコメディエンヌ的演技をみてるだけでも、
とりあえず楽しい。
サスペンスでドキドキして、喜劇で笑いたい!
みたいな期待がなければ、
結構いい時間です。
とにかく、
コーエン兄弟が愛おしくてたまらない
ハリウッド黄金時代を、
おちょくりまくってる(笑)
主人公の何でも屋に、バレバレなセットに、
宗教の表現問題に、南部なまりの西部劇スターに、
スキャンダル女優に、ゲイの監督に、
スタジオの管理体制に、燃えやすいフィルム。
あぁそうだったんだろうなぁと、
ニヤニヤしっぱなしだよ。
まあ、元祖オタク監督の
タランティーノもそうだったけど、
興行的にも世の中的にも認められると、
スタジオのお金バカバカ使って、
自分のやりたいことに走るのよ。
クリエーターなら当たり前です。
コーエン兄弟のファンなら、
そういうとこ受け入れて楽しみましょ。
「俺たちは映画が、
インチキなとこも含めて大好きなんだーっ」ていう、
彼ららしいメッセージなんだから。(笑)
ドタバタコメディを期待すると…
個人的にはとても満足出来たのですが、CMの雰囲気にあるようなドタバタコメディを期待すると「何コレ?」って感じになると思います。
この映画の中には「権力者と弱者」という構図が3つ出てきます。
1つ目は「ローマ帝国とキリスト教」、
2つ目は「当時のアメリカにおける資本主義と共産主義」、
3つ目は「ハリウッド映画と脚本家や観客」。
劇中劇である「ヘイル、シーザー」における「ローマ帝国」を、「資本主義」または「ハリウッド映画」に置き換えて観ると、この映画をより楽しめると思います。この映画のタイトルは「ヘイル、シーザー」=「万歳、ハリウッド」であり、様々な罪を背負っているけど、それでも肯定していきたいというコーエン兄弟のハリウッド愛を感じる作品でした。
無駄なスターキャスティングもハリウッド賛歌映画として見れば納得だと思います。
コメディとしてもアルデン・エーレンライクの出てるシーンはどれも爆笑ものでした笑
でも、ジョナ・ヒルはもっと観たかった…
背景知らないときびしい
大好きなコーエン兄弟の新作なので楽しみにしておりました。
が、予告編から勝手に想像していた内容とは大きく
かけ離れてくれました。
時代背景や各要素の繋がりを知らないからかもしれませけども。
始終、ポカーンでした。
ジョシュ・ブローリンの叱咤にのせた、映画への熱い想いは
しかと受け止めました。
ジョシュもいいし、ジョージ・クルーニーもいいし、
カウボーイの田舎っぽさもいいし、下品なスカヨハもいいし、
チャニング・テイタムによるチャニング・テイタムタイムも
よかったし、ま、観て、よかったです、けど。
知らなくても
楽しめました。元の映画作品を知っているととても懐かしい思いで観られるようですが、そうでなくても大丈夫でした。
脈絡ないそれぞれの映画が、それぞれに製作されていくように、色々なお話がそれぞれに展開していくのを傍観者としてみている気分です。そこに映画の色々なシーン、ダンスなと入ってきて、お得な感じです。
映画愛に溢れた作品
コーエン兄弟がいかに映画を愛しているかをこれでもかと入れ込んできた作品。
豪華な俳優陣を贅沢に使ってます。
多少の予備知識が必要なところはあるが、基本的には楽しく笑える映画。
当時のハリウッドと共産主義との関係などの知識があるとなお楽しめる。
見た目まるでトランボがいたりとか。
大満足!
何これ?
あまり予備知識なしで観たが…。
結局、取り越し苦労って感じの話だったのか、ちょっとよくわからなかった。
各登場人物の背景を、もう少し説明したら、面白かったのかも…。
もう一度観たら理解出きるのだろうか?
もっとハチャメチャな内容を期待していたが、ちょっと残念。
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