「コミュニケーション不足の夫婦のドタバタ劇」恋妻家宮本 りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
コミュニケーション不足の夫婦のドタバタ劇
中学校教師の宮本陽平(阿部寛)。
結婚して20数年。
自分では、仲睦まじい夫婦だと思っていたけれど、ある日、書棚に並んだ本の間から、妻・美代子(天海祐希)が書いた離婚届を見つけてしまった・・・
というところから始まる話は、まぁ、早いハナシがコミュニケーション不足の夫婦のドタバタ劇。
なかなか物事を決められない夫と、なんでもテキパキと決めていく妻、その対比で笑わせていくもの。
なんだけれど、うーむ、ステレオタイプ過ぎて困っちゃった。
阿部寛の夫像もこれまで彼が何度も演じてきた不器用な男性像だし、天海祐希の妻像に至ってはテレビコマーシャルの威勢のいい女性像のまんま。
そんな彼女が、実は、近頃少し変化してきた夫に対して不安が昂じて・・・という微妙なところは描けていない。
夫も然りだが。
テレビでのんびりと観る分には心地よい感じの映画だけれど、映画館の大画面で繊細な夫婦像を観たいこちらとしては、演出も含めてうざったかったです。
脚本・監督はテレビドラマ『家政婦のミタ』の遊川和彦。
そういえば、このひとのドラマ、観たことなかったような・・・
エンドクレジットでカーテンコールのように出演者全員で『今日までそして明日から』を歌うシーンが抜群にいいので、この点数としておきます。
コメントする