「「結婚っていいですよ!」と言える人になりたい!」恋妻家宮本 ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)
「結婚っていいですよ!」と言える人になりたい!
これまでは、親子3人でファミレスでご飯を食べることが幸せだと感じていた夫婦。
しかし、子供が独り立ちした今、再び夫婦2人きりの生活がスタートしようとしています。
これまでは「お父さん」「お母さん」と呼び合っていた夫婦。しかしこれからは「陽平」「美代子」と呼ぶことを妻に強要されてしまいます。
よく思い返してみれば、彼はこれまで何かにつけて安定、安心を求めて逃げるように物事を決めてきました。それが良かったのか、悪かったのか。その問いに答えが見出せなくなってきた時、2人の関係はギクシャクし始めます…。
人生には常に「選択」という場が存在するものです。その時は最善の策だと思っていたことでも、何年後かになって「やっぱりこうしていれば良かった」と考えてしまうのかもしれません。
50歳という人生の節目になった時、「自分の人生はこれで本当に良かったのか」と自問自答したくなるのでしょう。でも、そこで後悔するのではなく、これまで生きてきた自分の数々の選択を笑って振り返れるようになれればいいですね。
過ぎてしまったものはいくら後悔しても、意味のないこと。反省するのも時には必要ですが、今目の前にある美代子さんとの「幸せ」な生活を手にするのも大事なことだと思います。
夫婦というものは、長年連れ添えば連れ添うほどお互い意見を言いにくくなってしまうもの。
しかしそこで言わないのではなく、一歩勇気を踏み出して自分の気持ちを相手に伝えることも、長い夫婦生活には必要なのだと思います。
可愛く愛おしく2人の姿を見ていると、自分も将来こんな夫婦関係を築いていきたいなぁど思ってしまいます。
そしていつか、「結婚っていいものですよ!」と陽平のように笑って語れるようになったらしめたものですね(笑)