「虚しさだけが残った..」疑惑のチャンピオン yshigeさんの映画レビュー(感想・評価)
虚しさだけが残った..
まだドーピング疑惑が取り沙汰されていなかった頃、ランス・アームストロングの著書を読んだ。癌を克服してツール・ド・フランスで優勝するまでの壮絶で奇跡的な自伝だった。その後、彼がドーピングを認めるニュースを聞いても決して信じることは出来なかった。癌との壮絶な闘いに勝利し、復活を遂げた不屈の精神の持ち主である彼がドーピングに手を染めるなど未だに信じきれないでいた。しかし、映画を観てその認識を一変させられた。彼は組織的なドーピングの首謀者で有り、癌患者に対する慈善活動さえ、自分を正当化する偽善行為でしかなかったかのように描かれていた。自伝の中の彼をまだ信じていたかったが、完全に裏切られた気分だ。
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