スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町のレビュー・感想・評価
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反則技を使うな
全編POVのSFスリラー。ダサめなポスターと取って付けたような邦題はさておき、中々楽しめる作品だった。予算不足なのはすぐに分かるが、それをカバー出来る程の個性が溢れる作品だった。画面の手ブレやノイズはPOVであれば仕方の無い事だが、本作は予算的なチープさを誤魔化すためか、手ぶれやノイズが酷い。走ったりすると全く何をしているか分からず、ややイライラが募る部分はマイナスだろう。だが、徐々に忍び寄る様にやって来る様な描写の数々は不気味で良い。正直このテーマは手垢でベッタリな使い古された様な物だが、他の作品とは少し違う変わった面白さがある。
本作では、人が謎の寄生虫もしくはエイリアンに犯され、脳を支配された状態になってしまった世界を描いている。
ゾンビの様に力なく立ってるだけかと思いきや、集団で襲い来る様な描写もあり、少々行動に違和感を感じる部分はあるが、何と言ってもその容姿、特に歪んだ顔が不気味すぎて頭から離れない。加えて、彼らには瞬間移動という特殊な能力が備わっている。冒頭で遠くに背を向けて立っていた女が突如車の窓に凄まじい形相で張り付くシーンは、その車に乗っていた男性と同じ反応をしてしまう位の驚きだった。映画館だったら小っ恥ずかしい思いをしたかもしれない。こういう変わり種を撮ってくれる監督は将来が楽しみである。
異様さのゾワ感。
沢山ある古今東西のホラー映画の中でも、あまり味わう事が出来ない感覚のある映画なんじゃないかなーと思いました。
さー皆もこの隠れた名作を観ておくれー!!
ってほどでは全くないのですが、地味ながらも、良作だと思います。
って、何かこれだと、とてもパンチの弱いレビューなんで、もーちょい書きます。
んじゃー、この映画の良いとこ書いてきますねー。
・安っぽくない。
そんなに予算はかけてないと思うんですが、とりあえず映像の安っぽさはないので、B級ダメな方もご安心下さい。
・異様なゾワ感を味わえる。
ホラー映画ならゾワ感くらいあるだろーって思う方もいらっしゃるかと思うんですが、何かちょっとだけ違うゾワ感なんです。このゾワ感は個人的に良かったです。
・効果音が良い!
よくバラエティ番組なんかで注目させるために使われる音が入ってるんですが、素晴らしい効果音の使い方だと思いました。
この映画で一番良いとこだと思います!
・クリスカニングハムっぽい。
スナッチャーさんたちの造形なんですが、PV界で有名なカニングハムからあからさまな引用してますね。
その造形の違和感と言いますか、異様さはとても好きです。
・地味に間の使い方が絶妙。
海外ホラーって個人的に間の間隔が狭くて、驚かすだけで、怖がらせる気ねーだろ
って作品が多いんですが、この映画は観客に恐怖と緊張感を与えようとする間の感じがあって、とても好感持てました。
そんな感じです!
突き抜ける失速感
POV風モキュメンタリー・ホラーの中では怖い方だと思う。特に中盤迄の不気味な住民達が少しずつ頭角を表してくるあたり。赤い服の男の子の弁当にはワロタ。
街の人間が揃って様子がおかしい、というタイプの映画はありがちだが、「笑顔が異様にデカイ」という特徴だけでこんなに恐怖が募るとは(笑)。
猛スピードで身体のまんまタックルしてくるのも勢いがあって良い。
ただ、この映画の怖がらせ方ってずっとワンパターン。後ろ向いて動かない/笑顔が怖い/タックル、以上。これでは恐怖パラメーターも途中で反応しなくなるってもんよ…。
そして終盤に差し掛かったあたりから、画面のブラックアウト?が酷い。ちょっとした音声と画面のブレ、真っ暗、の連発で見せなさ過ぎる。面白さが失速していくのに、そこからが長いので余計苛々した。
怖さはあるが、途中から少しずつ良さが崩れていってしまう勿体無い作品。
イライラ
今まで見た映画で一番怖い
なかなか楽しませてくれる作品
「未体験ゾーンの映画たち」上映作品です。
見えない何かに侵略をされるスリラー・パニック映画で、「ゼイリブ」「ボディ・スナッチャーズ」「パラサイト」などの作品とテーマは同じです。しかし、上記の作品などに比べるとチープさは否めず、SF色が薄い作品でした。
徹底的にホラーに染まっています。
「未体験ゾーン」ならではの作品ですが、物語の構成がしっかりしており、序盤の徐々に不気味さが滲み出てくる構成は好きでした。
子供のお弁当やら、トイレの女(途中からまた登場しますが、一番怖い顔です。演じた女優さんに拍手!)などなど、じわじわくる感じが良いです。瞬間移動していきなり鬼畜顔で車の窓に張り付いてくるのも驚かされてしまいました。POVというのも臨場感を引き立たせていて良かったのかとも思います。
近年のこの手の作品は、「インベージョン」
「フィフス・ウェイブ」など大物女優が出演する大作が多い気がしますが、どうもあまり面白く思わなかったので、本作はとても楽しませてくれて良かったです。
映画後半はひたすら逃げ惑うシーンが続き、このシーンではよく画面がぶれてピントが全く合っていなかったり、映像が途切れ途切れになるシーンが多く、多少イライラしました。
また、ただ逃げまくるだけでなく、誰を信用して良いのかなどの疑心暗鬼のような描写をもっと多く取り入れても良いかと思います。
怖すぎるモキュメンタリー。予測不可能なパニックホラー!!
【賛否両論チェック】
賛:町の人々の些細な変化から始まり、次第に壮絶なパニックホラーへと発展していく描写が圧巻。読めそうで読めない展開にも、ハラハラさせられる。
否:急に驚かせるシーンがかなり多いので、ホラー映画が苦手な人には不向き。カメラもかなりブレるので、観づらさもあり。
始めは些細な“違和感”だったものが、次第にヤバすぎるパニックホラーへと変貌を遂げていく様子が、お約束の驚かせ描写満載で描かれていて、圧巻かつ痛快です。誰が“正常”なのかも分からないような展開に、ハラハラすること必至です。
それにしても、“瞬発力がある”っていう設定は、反則ですね(笑)。急に間近に飛びかかってくるので、メチャメチャ怖いです。なので、急に驚かせるのが苦手な人には、当然ながら絶対に向きません。
モキュメンタリーなので、カメラもかなりブレて、観づらい(というか全く分からない)シーンも結構あります。それらも加味して、怖いもの見たさで観てみたい方向けの作品といえそうです。
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